【J1第3節】市場価値は結果に表れた?全10試合をデータで振り返る【2026/27】

2026/27シーズンのJ1リーグは第3節が終了しました。

第2節では市場価値上位クラブが5勝3分2敗と比較的順当な結果を残しましたが、第3節は4勝2分4敗。市場価値で上回るクラブと下回るクラブが、ちょうど4勝ずつを分け合いました。

さらに今節は、途中出場選手による得点が10点も生まれています。先発メンバーの市場価値だけでなく、ベンチを含めた選手層や交代策も勝敗を大きく左右した一節でした。

今回も順位を並べるのではなく、第3節の全10試合を一つずつ取り上げます。両クラブの市場価値、スコア、シュート数を確認しながら、数字と実際の結果にどのような関係が見られたのかを振り返ります。

なお、市場価値は第1節、第2節の記事と比較できるよう、シーズン開幕時点の数値で統一しています。

目次

柏レイソル 4-2 V・ファーレン長崎|逆転されても崩れなかった柏

市場価値:柏 1785万ユーロ(32億1,300万円)-長崎 1363万ユーロ(24億5,340万円)
シュート数:柏 10本-長崎 5本

開始6分に垣田裕暉が決め、柏が先制します。しかし、長崎は後半開始から出場した松本天夢が51分に同点ゴールを挙げると、56分には岩崎悠人が決めて逆転しました。

ここから柏が再び試合をひっくり返します。63分に小泉佳穂が追いつき、77分に瀬川祐輔、83分には弓場堅真が得点。4-2で打ち合いを制しました。

市場価値差は422万ユーロで、シュート数も柏が10対5と上回っています。特に目を引くのは、途中出場の瀬川と弓場が終盤の2得点を挙げたことです。逆転を許した状況から、ベンチの力も使って立て直した柏。市場価値上位クラブらしい選手層が表れた試合でした。

FC東京 2-0 ジェフユナイテッド千葉|後半に表れた戦力差

市場価値:FC東京 1715万ユーロ(30億8,700万円)-千葉 1405万ユーロ(25億2,900万円)
シュート数:FC東京 13本-千葉 5本

前半は両チーム無得点で折り返しましたが、試合全体ではFC東京が12本、千葉が1本とシュート数に大きな差がつきました。

均衡が破れたのは72分。高宇洋が先制点を挙げると、85分には途中出場の安斎颯馬が追加点を奪い、FC東京が2-0で勝利しました。

市場価値差は310万ユーロ。前半こそスコアは動きませんでしたが、後半に入ってFC東京が戦力差を結果へつなげています。途中出場選手が得点した点も、今節を象徴するような勝ち方でした。

鹿島アントラーズ 3-2 アビスパ福岡|シュート数で下回っても勝ち切る

市場価値:鹿島 2133万ユーロ(38億3,940万円)-福岡 1203万ユーロ(21億6,540万円)
シュート数:鹿島 9本-福岡 14本

両クラブの市場価値差は930万ユーロ。第3節で最も大きな戦力差があった対戦ですが、試合は数字ほど一方的ではありませんでした。

31分にオウンゴールで鹿島が先制したものの、43分に師岡柊生が同点ゴール。鹿島は60分のレオ・セアラ、64分のチャヴリッチによる連続得点で突き放しますが、76分には再びオウンゴールが生まれ、最後まで1点差の試合となりました。

シュート数は福岡が14対9で上回っています。それでも鹿島は限られたシュートを得点へつなげ、3-2で勝ち切りました。市場価値上位クラブが勝った試合ではありますが、内容まで市場価値差どおりだったとは言い切れません。

ファジアーノ岡山 0-0 東京ヴェルディ|岡山が押し込むも得点は生まれず

市場価値:岡山 1048万ユーロ(18億8,640万円)-東京V 960万ユーロ(17億2,800万円)
シュート数:岡山 8本-東京V 3本

市場価値差は88万ユーロと小さく、スコアも0-0。結果だけを見れば、ほぼ同じ市場価値を反映した試合といえます。

ただし、シュート数では岡山が8対3と上回りました。第2節では長崎を相手に18本のシュートを放った岡山が、今節も相手より多くのシュートを記録しています。

市場価値で大きく上回らなくても、試合を優位に進める力は見せています。一方で、その内容を得点へ結びつけられなかったことが、勝ち点1にとどまった理由となりました。

名古屋グランパス 3-1 ガンバ大阪|市場価値差を内容で覆した名古屋

市場価値:名古屋 1335万ユーロ(24億300万円)-G大阪 1535万ユーロ(27億6,300万円)
シュート数:名古屋 18本-G大阪 6本

7分に木村勇大が先制し、11分に食野亮太郎が同点ゴール。早い時間帯に1点ずつを奪ったあとはスコアが動きませんでしたが、終盤に名古屋が突き放しました。

78分に投入された浅野雄也が83分に勝ち越し点を挙げると、同じく78分から出場した小野雅史が90+7分に3点目。途中出場の2人が勝利を決定づけました。

市場価値ではG大阪が200万ユーロ上回っていますが、シュート数は名古屋が18対6と圧倒しています。G大阪は86分に安部柊斗が退場しましたが、その時点ですでに名古屋が勝ち越していました。市場価値差を覆しただけでなく、内容でも名古屋が明確に上回った一戦です。

セレッソ大阪 1-0 清水エスパルス|ほぼ同じ市場価値の接戦を交代策で制す

市場価値:C大阪 1350万ユーロ(24億3,000万円)-清水 1355万ユーロ(24億3,900万円)
シュート数:C大阪 8本-清水 8本

両クラブの市場価値差は、わずか5万ユーロ。シュート数も8対8で並び、市場価値がほぼ同じクラブ同士らしい接戦になりました。

試合を決めたのは、58分から出場したチアゴ・アンドラーデです。投入からわずか4分後の62分にゴールを挙げ、この1点が決勝点となりました。

市場価値もシュート数もほぼ互角だったからこそ、一度の交代策と一つの決定機がそのまま勝敗を分けています。第3節の中でも、市場価値と試合内容が最も近かった対戦の一つです。

京都サンガF.C. 1-3 水戸ホーリーホック|水戸が市場価値差448万ユーロを覆す

市場価値:京都 1498万ユーロ(26億9,640万円)-水戸 1050万ユーロ(18億9,000万円)
シュート数:京都 9本-水戸 12本

市場価値で448万ユーロ下回る水戸が、アウェイで3-1の勝利を収めました。第3節で市場価値下位クラブが勝った試合の中では、最も大きな差を覆した一戦です。

17分に真瀬拓海、31分に木本恭生と、守備陣の2得点で水戸が前半からリード。68分には途中出場の加藤千尋が追加点を挙げました。京都も82分に中野瑠馬が1点を返しましたが、反撃はそこまででした。

シュート数でも水戸が12対9と上回っています。守り続けて少ないチャンスを生かしたのではなく、得点数でもシュート数でも水戸が上回った勝利でした。

サンフレッチェ広島 1-1 川崎フロンターレ|数字どおりの互角な一戦

市場価値:広島 2005万ユーロ(36億900万円)-川崎F 2055万ユーロ(36億9,900万円)
シュート数:広島 13本-川崎F 13本

市場価値差は50万ユーロ。28分に加藤陸次樹が決めて広島が先制し、58分に山本悠樹が追いついて1-1の引き分けとなりました。

この試合はシュート数が13対13、CKも3対3。市場価値がほぼ同じだけでなく、主要な数字まで並んでいます。

市場価値の近い対戦が必ず互角になるわけではありませんが、この試合に関しては戦力評価とピッチ上の結果がきれいに重なりました。第3節で最も「同格」という言葉が似合う一戦です。

横浜F・マリノス 1-0 ヴィッセル神戸|開始9分の先制点を守り切る

市場価値:横浜FM 1410万ユーロ(25億3,800万円)-神戸 1675万ユーロ(30億1,500万円)
シュート数:横浜FM 8本-神戸 6本

市場価値では神戸が265万ユーロ上回っていましたが、勝利したのは横浜FMでした。

開始9分に三井寺眞が先制点を挙げると、この1点を最後まで守り切って1-0。シュート数でも横浜FMが8対6とわずかに上回っています。

早い時間帯の得点を守り切っただけでなく、シュート数でも相手を上回りました。市場価値では下位側の勝利ですが、試合内容から見れば横浜FMの勝利を意外な結果だけで片づけることはできません。

FC町田ゼルビア 3-1 浦和レッズ|シュート数で下回っても3得点

市場価値:町田 1840万ユーロ(33億1,200万円)-浦和 1400万ユーロ(25億2,000万円)
シュート数:町田 10本-浦和 15本

8分に中村帆高が決め、町田が先制。浦和も前半終了間際の45+2分に渡邊凌磨が追いつき、同点で後半を迎えました。

後半開始から投入された西村拓真が54分に勝ち越し点を挙げると、61分にはネタ・ラヴィが追加点。町田が3-1で勝利しました。

市場価値差は440万ユーロですが、シュート数では浦和が20対13で上回っています。それでも町田は決定機を確実に得点へつなげました。西村は第2節に続いて途中出場から得点しており、交代選手を含めた攻撃陣の厚さが今節も結果に表れています。

J1第3節は市場価値どおりだったのか

第3節の市場価値上位クラブは4勝2分4敗。柏、FC東京、鹿島、町田が勝利した一方、G大阪、清水、京都、神戸は市場価値で下回る相手に敗れました。

特に名古屋、水戸、横浜FMは、市場価値差を覆しただけでなく、シュート数でも相手を上回っています。数字上の番狂わせではあっても、試合内容まで意外だったわけではありません。

一方で、鹿島と町田は相手よりシュート数が少ない中で勝利しました。市場価値上位クラブが戦力差をそのままシュート数へ反映させた第2節に対し、第3節では決定力や試合運び、交代策がより強く結果に表れています。

そして今節を象徴したのが、途中出場選手による10得点です。柏、FC東京、鹿島、名古屋、C大阪、水戸、町田では、ベンチから送り出された選手が得点しました。市場価値は先発11人だけの評価ではなく、控えを含めたチーム全体の戦力です。その意味では、交代選手が次々と試合を動かした第3節は、市場価値を考えるうえでも興味深い一節だったといえるでしょう。

市場価値は勝敗を決める数字ではありません。しかし、試合結果やシュート数、交代選手の働きと一緒に見ることで、それぞれのクラブが持つ戦力をどこまで結果へ変えられたのかが見えてきます。

※試合結果、得点者、シュート数はJリーグ公式記録を参照。市場価値はシーズン開幕時点のデータです。

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