今やサッカー界のメッカといえるイングランド・プレミアリーグ。世界最高峰のリーグには世界最高のスター選手が名を連ね、その熾烈なタイトル争いは毎シーズン注目を集めています。
そんなプレミアリーグにおいて、各チームの市場価値を算出する作業は欠かせないものとなっています。
市場価値とは、各クラブが保有する選手たちの能力や人気、年齢、契約期間、想定移籍金などを総合的に判断して決定される指標であり、その数値はチームの戦力を示す目安として、サッカーファンの関心事の一つとなっています。
イギリスのトランスファーマーケットが、2023-24シーズン開幕に先立ってプレミアリーグ所属20チームの市場価値調査を行っています。
その結果、上位を占めたのは伝統のビッグクラブがほとんどでした。長年プレミアリーグを牽引してきた快進撃を続けるマンチェスターシティや大型補強を進めるアーセナル、UEFAチャンピオンズリーグでの活躍が評価されたリヴァプールやチェルシーなどである。一方で、最近の躍進が目覚ましいトッテナムや、新オーナーが就任して大型補強を敢行したニューカッスルなど、上位を窺うクラブも存在感を見せています。
市場価値は、チーム力を測る上で重要なバロメーターとなります。まずはプレミアリーグの20チームの2023年の市場価値がどのようになっているかをみていきましょう。
20位 ルートン
8720万ユーロ(135億1,600万円)
2022-23シーズン、ルートン・タウンはチャンピオンシップ3位でプレーオフを勝ち抜き、1992年以来のプレミアリーグ復帰を決めました。
2023-24シーズンはプレミア初挑戦となりますが、降格候補に挙げられているのが現状です。残留が最大の目標となっています。監督の手腕が求められ、新加入選手の活躍がカギを握りそうです。
厳しい戦いは必至でしょうが、チーム力を存分に発揮すれば奇跡も夢ではありません。前向きな姿勢でシーズンに臨み、健闘したいものです。ルートンの可能性を信じてみましょう。
19位 シェフィールド・ユナイテッド
1億5495万ユーロ(240億1,725万円)
2022-23シーズン、シェフィールド・ユナイテッドはチャンピオンシップ2位でプレミアリーグ昇格を決めました。FAカップでもベスト4に進出するなど、大きく前進したシーズンとなりました。
2023-24シーズンはプレミア復帰初年度を迎えます。目標は残留に置かれていますが、早期に40ポイントを稼げればより高みを目指せる可能性も。移籍市場では限られた予算の中で補強を行っています。
厳しい戦いは避けられないでしょうが、前向きな姿勢と経験を積んだ選手の活躍で、健闘できるはずです。成長と挑戦のシーズンを迎えていると思います。前向きなシーズンにしたいですね。
18位 バーンリー
2億5675万ユーロ(397億9,625万円)
2022-23シーズン、バーンリーはチャンピオンシップで見事優勝を果たし、プレミアリーグ復帰を決めました。残り7試合を残した時点での昇格は快挙でした。
2023-24シーズン、新監督のコンパニがプレミア初挑戦。夏の移籍市場では各ラインを強化しました。新戦力の活躍が期待され、監督の手腕次第で残留は可能と見られています。
厳しい戦いになることは確かですが、シーズン途中の昇格を決めた勢いが生きれば、健闘できるのではないでしょうか。成長のシーズンとして前向きに取り組みたいですね。
17位 フラム
3億400万ユーロ(471億2,000万円)
2022-23シーズン、フラムは昇格初年度ながらプレミアリーグ10位、FAカップベスト8という好成績を収めました。ミトロビッチがチームトップの15ゴールを記録するなど活躍しました。
2023-24シーズンは新戦力を補強しましたが、主力のミトロビッチが退団。新加入選手の活躍が期待されます。守備的MFパルヒーニャの加入は守備の安定につながりそうです。
前シーズンの勢いが生きれば、中位以上を争えるチーム力があると思われます。選手、監督の可能性を信じ、よりよい順位で終えられるシーズンにしたいですね。
16位 ウルバーハンプトン
3億2048万ユーロ(496億7,440万円)
2022-23シーズン、ウルヴァーハンプトンは13位でシーズンを終えました。FAカップ、EFLカップともにベスト8に進出するなど、一定の結果を残しました。
2023-24シーズンは監督がオニールに代わり、移籍市場でも補強を行いました。一方で主力の大量流出もあり、適応期間が必要となりそうです。
新監督の手腕が問われるシーズンですが、選手たちの実力を信じれば、前シーズン並みあるいはそれ以上の結果を残せるポテンシャルがあると思います。移行期を乗り越え、成長できるシーズンにしたいですね。
15位 ボーンマス
3億4000万ユーロ(527億円)
2022-23シーズン、ボーンマスはプレミアリーグ昇格初年度を15位で乗り切り残留を果たしました。
2023-24シーズンは新監督のイラオラが就任しました。移籍市場では新戦力の補強に動きましたが、主力の退団もあります。
目標は前シーズン同様、中位確保に置かれています。新監督の手腕と新戦力の活躍がカギとなりそうです。厳しい戦いもあるでしょうが、残留争いを回避できる実力はあると思われます。
14位 エヴァートン
3億5070万ユーロ(543億5,850万円)
2022-23シーズン、エヴァートンはリーグを17位で終え残留。最近では毎シーズンのように降格圏の泥沼を抜け出せずにいます。
2023-24シーズンの目標はより安定したシーズンにすること。しかし、ゴール力不足が課題で、移籍市場でも主力が流出しています。
新戦力の活躍が期待されますが、順位を大きく上げるには更なる補強が必要不可欠と見られています。選手、監督の可能性は十分にあると思います。安定したシーズンにしたいですね。
13位 クリスタル・パレス
3億6945万ユーロ(572億6,475万円)
2022-23シーズン、クリスタル・パレスはプレミアリーグを11位で終えました。10シーズン連続の残留を果たす確実なシーズンでした。
2023-24シーズンは監督のホジソンが再任。主力のザハが退団しましたが、新戦力も加わりました。
上位半分を目指すのは厳しいかもしれませんが、ホジソン監督の手腕と選手の実力が光れば、前シーズン並みの成績は期待できるでしょう。安定したシーズンを送りたいですね。
12位 ブレントフォード
3億7910万ユーロ(587億6,050万円)
2022-23シーズン、ブレントフォードはプレミアリーグで9位と健闘し、2年連続の残留を果たしました。攻守バランスの取れた戦いぶりが光り、クラブ史上最高のシーズンになりました。
2023-24シーズンは新戦力を補強しつつ、主力の穴を埋めることが課題。しかし、監督とチームの実力は十分あると思われます。前シーズンは惜しくも欧州圏を逃しましたが、今季はトップ7争いも夢ではないでしょう。
成長著しい選手たち、そして監督の育成力を信じれば、前シーズン以上の活躍も可能だと思います。さらなる飛躍を遂げる1年にしたいですね。
11位 ノッティンガム・フォレスト
3億9558万ユーロ(613億1,490万円)
ノッティンガム・フォレストは2022-23シーズン、23年ぶりのプレミアリーグ復帰を果たしました。シーズン当初は厳しい戦いが予想されましたが、下位に低迷することなく16位での残留を決めました。
2023-24シーズン、2シーズン連続のプレミアリーグとなります。監督のスティーブ・クーパーは前シーズンの手腕を評価されていますが、より厳しい戦いが待っていると見られています。
夏の移籍市場では積極的に補強を行ったものの、メディアからは再び降格の危機にあると指摘されています。しかし、選手たちにとっては貴重な経験となった前シーズンを生かせるはずです。
厳しい戦いは避けられないとしても、ノッティンガムにとってはプレミアリーグでの地位確立が課題。前シーズン以上の健闘をするためにも冬の移籍市場での補強がカギを握りそうです。ノッティンガムの前途に明るさが見えるシーズンにしたいところです。
10位 ブライトン
4億6830万ユーロ(725億8,650万円)
ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFCは、2022-23シーズンに大きく飛躍した1年となりました。プレミアリーグをクラブ史上最高の6位で終え、初の欧州カップ出場権を手に入れました。
2023-24シーズンは、前シーズンの健闘ぶりが評価され、プレミアリーグと欧州リーグでの活躍が期待されています。夏の移籍市場では新戦力を迎え入れる一方、主力選手の退団もありましたが、残留した選手の経験と成長が大きな武器になるでしょう。
新シーズンでは、前シーズン以上の成績を残し、欧州の舞台でも自信と実力を発揮してくれることを期待したいです。欧州の舞台でも指折りのパフォーマンスを示し、輝かしい成長を遂げるシーズンにしたいですね。
9位 ウェストハム
4億7085万ユーロ(729億8,175万円)
2022-23シーズンのウェストハムは、国内リーグでは14位と振るわずに終わりましたが、ヨーロッパ・カンファレンスリーグでは見事優勝を果たし、43年ぶりのタイトル獲得となる快挙を成し遂げました。
2023-24シーズンはプレミアリーグでの順位回復が課題。移籍市場では主力のライスが退団しましたが、有望な新戦力が加わりました。過密日程への対応が重要となりそうです。
国内リーグでの健闘は簡単ではないかもしれませんが、監督と選手の実力はあると思います。過密日程の管理がカギを握りそうですが、ヨーロッパでの自信をリーグにもつなげ、前シーズン以上の活躍を期待したいですね。
8位 アストン・ヴィラ
6億3070万ユーロ(977億5,850万円)
アストン・ヴィラは2022-23シーズン、プレミアリーグで7位という結果に終わりました。シーズン中盤から指揮官がスティーブン・ジェラードからウナイ・エメリへ交代したことでチームは大きく変化。特に守備の安定感が向上し、攻撃力もアップ。FAカップとEFLカップでも好結果を残しました。
2023-24シーズンは夏の移籍市場で、DF線を大幅補強。守備の強化がますます進展しそうです。獲得したことで2023-2024シーズンは夏の移籍市場でムサ・ディアビやユーリ・ティーレマンスなどを獲得、攻撃の選択肢も増えました。メディアからはトップ4圏内に入る可能性も言われており、キープレイヤーのマティ・キャッシュも絶好調です。
エメリ監督の守備重視と柔軟な戦術が光っているうえ、主力選手も好調。アストン・ヴィラは今シーズン、欧州カップ圏内を争えるポテンシャルを持っていると言えそうです。輝けるシーズンになること期待したいですね。
7位 ニューカッスル
6億5050万ユーロ(1,008億2,750万円)
2022-23シーズン、ニューカッスル・ユナイテッドはプレミアリーグを4位で終えました。19年ぶりのチャンピオンズリーグ出場権獲得という快挙でした。トッテナムに6-1と大勝するなど、復活の兆しを見せました。
2023-24シーズンはさらなる飛躍が期待されています。夏の移籍市場では積極補強し、戦力を充実させました。選手たちの実力も増していると思われ、成長著しいチームです。
新戦力の活躍と前シーズンの勢いを発揮すれば欧州の舞台も自信を持って戦えるでしょう。プレミアリーグでも上位争いが可能かもしれません。成長し続けるシーズンにしたいですね。
6位 トッテナム
7億4760万ユーロ(1,158億7,800万円)
2022-23シーズンのトッテナムは、シーズン中盤に監督が交代するなど、安定感に欠ける1年となりました。プレミアリーグは8位に終わりましたが、ケインの活躍などの明るい材料もありました。
2023-24シーズンは新監督のポステコグルーが攻撃重視の戦略に変更。しかし選手の戦術理解には時間がかかるかもしれません。またケインの退団も問題になってくるかもしれません、
新戦術への適応が早ければ、前シーズン以上の健闘が可能になるでしょう。選手たちの戦術習得と実力発揮が鍵となります。成長余地の大きなチームなので、飛躍のシーズンにしたいです。
5位 マンチェスター・ユナイテッド
8億7730万ユーロ(1,359億8,150万円)
2022-23シーズン、マンチェスター・ユナイテッドは新監督テン・ハーグの下、EFLカップを獲得しプレミアリーグ3位となるなど好調ぶりを見せました。
2023-24シーズンの期待は高まっています。チャンピオンズリーグに復帰し、国内リーグでもタイトル奪回を目指します。移籍市場で戦力を充実させ、タイトルに近づくことが可能と見られています。
しかし、最大のライバルであるマンチェスター・シティとの差を縮めるのが最重要課題。チャンピオンズリーグ制覇には道のりは険しいでしょう。
成長著しいチームなので、選手と監督の実力次第では成功のシーズンになり得ると思います。前シーズン以上の活躍に期待が掛かります。
4位 リヴァプール
8億7730万ユーロ(1,359億8,150万円)
2022-23シーズン、リヴァプールは開幕戦から取りこぼしが多く、プレミアリーグは5位に終わりチャンピオンズリーグ出場権を逃しました。サラーの活躍はあったものの、怪我人が相次ぎ、困難なシーズンとなりました。
2023-24シーズンは新戦力補強で立て直しを図ります。しかし、MFの大量流出がチーム力低下につながる懸念もあります。過密日程にも対応が求められますが、監督の手腕が発揮されれば上位進出は可能だと思われます
厳しいシーズンを乗り越えてきたチームです。監督と選手の力を信じれば、上位争いは十分可能だと思います。新加入の遠藤選手の活躍にも期待が掛かります。逆境をバネに成長を遂げてほしいです。
3位 チェルシー
9億9900万ユーロ(1,548億4,500万円)
2022-23シーズンのチェルシーは、監督の交代劇もあり大変厳しいシーズンとなりました。リーグ戦は12位に終わるなど結果を残せませんでした。ただ、チャンピオンズリーグでベスト8に進出するなどの明るい材料もありました。
2023-24シーズンは新監督ポチェッティーノが就任。移籍市場で戦力補強を積極的に行い、チーム力の底上げを図ります。一方で主力の退団という課題もありますが、新戦力の活躍次第で前シーズン以上の健闘が可能です。
厳しいシーズンを乗り越えた今、成長と前進のシーズンを迎えています。新監督の手腕と選手の実力が結果を決めることになるでしょう。
2位 アーセナル
11億ユーロ(1,705億円)
2022-23シーズン、アーセナルはリーグ最多の103ゴールを記録する攻撃力の高さを見せましたが、僅差でタイトルを逃し2位に終わりました。複数の選手が二桁得点するなど、チーム力の高さが光るシーズンでした。
2023-24シーズンは、6年ぶりのチャンピオンズリーグ復帰を果たします。移籍市場でも戦力を補強し、前シーズンの勢いが生きると期待されています。シティに次ぐプレミアリーグ優勝候補に挙げられています。
キープレイヤーの活躍が鍵になりそうですが、主力の怪我など不安材料もあります。しかし、チーム力と監督の手腕を発揮すれば、タイトル獲得は決して夢ではないでしょう。成長著しいアーセナルのさらなる飛躍に期待したいですね。
1位 マンチェスター・シティ
12億6000万ユーロ(1,953億円)
2022-23シーズン、マンチェスター・シティはプレミアリーグ3連覇を達成。ハーランドの活躍もあり、FAカップ、チャンピオンズリーグも制覇しプレミアリーグ史上2チーム目の3冠を成し遂げました。
2023-24シーズンは更なる成功を目指しています。主力の退団はありましたが、新戦力も補強。前シーズン同様、ハーランドの活躍が鍵となりそうです。他チームの対策が増す中、プレミア連覇は厳しい戦いになりますが、可能性は十分にあります。チャンピオンズリーグも防衛が目標です。
7つのタイトルを目指すシーズンとなり、選手のコンディション管理が重要になりそうですが、経験豊富なスタッフが手厚いサポートで支えてくれるでしょう。前人未到の偉業達成を目指し、輝かしい記録の1年にしたいですね。
まとめ
以上が、2022-23シーズン直前のプレミアリーグチームの市場価値ランキングでした。上位をほぼ独占したのは、世界最高のスター選手を数多く擁し、欧州や世界のタイトルを争ってきた伝統の強豪クラブたちでした。
市場価値はある程度チーム力を示す指標と言えます。しかし、それだけでシーズンを予測するのは非常に難しくなっています。選手獲得数や移籍金支出なども考慮する必要がありますが、さらに重要なのが、監督の戦術と手腕、選手の実力発揮とチームワークなど多くの要因が絡み合って勝敗が決まります。今シーズンも予断を許さない熾烈な争いが各チームを待ち受けていることでしょう。
今シーズンのプレミアリーグは、この市場価値ランキング通りに強豪が優勝を争う展開になるのか、それとも予想外のクラブが台頭する可能性もあるかもしれません。
プレミアリーグファンだけでなくサッカーファン全体としても、熱き戦いに注目していきたいですね。
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