2025年10月17日、プレミアリーグ(イングランド1部リーグ)の選手市場価値が最新データに更新されました。世界で最も注目を集めるこのリーグは、莫大な放映権収入とクラブの経営力を背景に、常にトップクラスのタレントが集う舞台です。各クラブが国際的なスターを抱えながらも、アカデミー出身の若手が次々と台頭しており、「資金力」と「育成力」の両立がプレミアリーグの最大の強みとなっています。
2025/2026シーズンの序盤戦では、マンチェスター・シティ、アーセナル、リヴァプール、チェルシーなどが激しく首位争いを展開中。市場価値ランキングにも、そのクラブ勢が多数名を連ねています。さらに今季は、コール・パーマーやフロリアン・ヴィルツといった若きスターが評価を大きく上げ、ベリンガムやハーランドらワールドクラスの選手と肩を並べる結果となりました。
本記事では、そのプレミアリーグ市場価値ランキングTOP10(2025年10月17日更新版)を紹介し、リーグを牽引するスーパースターから、次世代の旗手へと躍進を遂げた若手まで、今のプレミアリーグを象徴する顔ぶれを詳しく見ていきます。
市場価値ランキング – プレミアリーグ編
9位 ロドリ(マンチェスター・シティFC)
9000万€(153億円)
マンチェスター・シティの中盤を長年支えてきたロドリは、昨季2024/2025シーズンに前十字靭帯を断裂する大きなケガを負い、約8か月という長期離脱を経験しました。チームにとっても大きな痛手となり、彼を欠いたシティは中盤の安定感を失い、シーズンを通してリズムをつかみきれない時間が続きました。ロドリの存在の大きさを、あらためて痛感させられる一年となりました。
それでも2025年春にはリハビリを順調に終え、夏のプレシーズンから徐々にコンディションを取り戻す姿を見せています。今季は完全復帰を果たしつつも、グアルディオラ監督は慎重に起用を続けており、週2試合以上の出場は避けながら負担を軽減。出場した試合では相変わらずの落ち着きと展開力を見せ、中盤のリズムを再び取り戻しつつあります。
怪我前のような圧倒的な支配力こそまだ完全ではないものの、彼のいる時のシティは明らかにボールの流れがスムーズです。復帰後も高い戦術理解とリーダーシップで若手を引っ張り、試合を落ち着かせる存在としての価値は健在。市場価値は9,000万ユーロ(約153億円)と評価されており、完全復活を遂げれば再び世界最高の守備的MFとしての地位を取り戻すことになるでしょう。
9位 ライアン・フラーフェンベルフ(リヴァプールFC)
9000万€(153億円)
オランダ代表MFライアン・フラーフェンベルフは、リヴァプールでついに才能が開花したと言えるシーズンを過ごしています。バイエルンから2023年に移籍して以降、序盤はプレミアリーグ特有の強度やテンポに苦しみましたが、2024/2025シーズン後半から一気にパフォーマンスが安定。ユルゲン・クロップからアルネ・スロット新監督へと変わった中でも、確実にチームの中心選手へと成長を遂げました。現在の市場価値は9,000万ユーロ(約153億円)と高騰しており、プレミア中盤の新たなスターの一人として注目されています。
昨季は中盤から積極的に前線へ顔を出し、リーグ戦で4アシストを記録。スロット監督のもとではより攻撃的な役割を与えられ、ボックス・トゥ・ボックスの動きが際立っています。攻守の切り替えも速く、守備面でも成長を感じさせるシーズンとなりました。
今季2025/2026シーズンも開幕からスタメンに定着し、ヴィルツやマク・アリスターとともに中盤のトライアングルを形成。フィジカルの強さと高い技術を活かしてチームのリズムを作り、リヴァプールの新時代を象徴する存在となっています。若くして経験豊富なフラーフェンベルフは、今後さらに成長を重ね、プレミアリーグを代表するミッドフィルダーへと飛躍していくことが期待されています。
7位 アレクシス・マク・アリスター(リヴァプールFC)
1億€(170億円)
アルゼンチン代表MFアレクシス・マク・アリスターは、リヴァプールの中盤を支える知将として確固たる地位を築いています。2023年の加入以来、攻守両面でバランスの取れたプレーを続け、チームの戦術的要となっている存在です。彼のサッカーIQの高さ、正確なパスワーク、そしてピッチ上での冷静な判断力は、リヴァプールのスタイルを安定させる上で欠かせません。現在の市場価値は1億ユーロ(約170億円)とされ、プレミアリーグでもトップクラスの評価を受けています。
2024/2025シーズンは特に充実した1年となり、リーグ戦で5ゴール・5(アシストを記録。中盤のコントロールだけでなく、攻撃面での貢献度も飛躍的に向上しました。アルネ・スロット監督のもとでは、ビルドアップの起点だけでなくセカンドラインからゴール前に飛び込むプレーも増え、より攻撃的なインサイドハーフとしての役割を確立。プレースキックの精度も高く、セットプレーからの得点もチームに大きな価値をもたらしました。
今季2025/2026シーズンも引き続き中盤の中心としてプレーを続けており、新加入のヴィルツや成長著しいフラーフェンベルフと高いレベルで連携。試合ごとの安定感と判断の早さは群を抜いており、リヴァプールの「頭脳」として攻撃のリズムを生み出しています。まだ26歳と脂の乗った時期にあるマク・アリスターは、今後もチームを欧州の舞台で導く存在として欠かせない役割を果たし続けるでしょう。
7位 モイセス・カイセド(チェルシーFC)
1億€(170億円)
エクアドル代表MFモイセス・カイセドは、チェルシーの中盤において欠かせない存在としてようやく安定した評価を得るようになりました。2023年にブライトンから史上最高額に迫る移籍金で加入した際には大きな注目を集めましたが、当初は適応に苦しみ、プレッシャーの中で波のあるパフォーマンスが続いていました。しかし2024/2025シーズンになると、持ち前の守備範囲の広さとボール奪取力が本領を発揮され、プレミア屈指の守備的MFとして評価を取り戻しました。市場価値は1億ユーロ(約170億円)と高く、クラブの中核として確固たる地位を築いています。
昨季はリーグ戦で38試合に出場し、守備的なポジションながらも1ゴール2アシストを記録。中盤の底から的確にパスを散らし、カウンター時にはボールを前へ運ぶ推進力も発揮しました。試合を読む力とフィジカルの強さのバランスが向上し、エンツォ・フェルナンデスとのコンビも成熟。特に中盤の守備ブロックを支える働きは、若手主体のチームを安定させる要素となりました。
今季2025/2026シーズンも開幕からスタメンに名を連ね、プレッシャーの中でも落ち着いたプレーを継続。タックル成功率やインターセプト数はリーグ上位を維持しており、ボールを奪ってからの展開スピードにも磨きがかかっています。23歳にして豊富な経験を持つカイセドは、チェルシーの未来を担うキープレーヤーとして、これからも中盤の安定と強度をもたらす存在であり続けるでしょう。
5位 コール・パーマー(チェルシーFC)
1億2000万€(204億円)
イングランド代表MFコール・パーマーは、チェルシーの新時代を象徴する選手として急成長を遂げています。マンチェスター・シティから移籍した当初は、若さと経験不足を指摘されることもありましたが、2024/2025シーズンにはその懸念を完全に払拭。得点力と創造性を兼ね備えた攻撃的MFとして、チームの中心に定着しました。現在の市場価値は1億2,000万ユーロ(約204億円)に達し、プレミアリーグ全体でも最も勢いのある若手の一人とされています。
昨季はリーグ戦で15ゴール・8アシストという圧巻の成績を記録し、チームの得点源としても存在感を発揮しました。特にビッグマッチでの勝負強さは際立っており、ペナルティキックの精度と冷静なフィニッシュはすでにベテランの域。パスのタイミングや空間認識にも優れており、チームがボールを保持する際には常に攻撃の軸として機能しています。
2025/2026シーズンに入ってからも、攻撃のキーマンとして開幕から絶好調を維持。前線で自由に動きながらチャンスメイクし、味方の動きを引き出すプレーが冴えわたっています。監督のマレスカの下ではポジションの柔軟性も増し、右サイドから中央へのカットインやトップ下でのプレーなど、多彩な役割をこなしています。若くしてリーダーシップを発揮する姿勢も見られ、今後はチェルシーの象徴としてチームを牽引する存在になることが期待されています。
5位 デクラン・ライス(アーセナルFC)
1億2000万€(204億円)
アーセナルの中盤を統率するイングランド代表MFデクラン・ライスは、プレミアリーグ屈指の万能ミッドフィルダーとして揺るぎない評価を得ています。2023年のウェストハムからの加入以来、チームの守備と攻撃の両面を支える心臓部として活躍。2024/2025シーズンにはキャプテン級の存在感を見せ、アルテタ監督の戦術を体現する“理想の中盤の要”となりました。現在の市場価値は1億2,000万ユーロ(約204億円)と高く、世界トップクラスのボランチの一人に数えられています。
昨季はリーグ戦35試合に先発出場し、圧倒的な安定感を披露。守備面ではボール奪取力とポジショニングの巧さが際立ち、相手の攻撃の芽を早い段階で摘み取るプレーが光りました。一方で、攻撃参加のタイミングも絶妙で、ミドルシュートからの得点やセットプレーでの存在感も抜群。ライスの存在によって、アーセナルの中盤は一段とバランスを保ちやすくなり、試合全体のテンポを自在に操ることができるようになりました。
2025/2026シーズンもその勢いは衰えるどころか、さらに円熟味を増しています。新加入のスビメンディとの共存もスムーズで、守備に安定感をもたらしながら、攻撃時にはボールの循環役としても機能。リーダーシップと冷静な判断力で若手選手を引っ張り、チーム全体の戦術的完成度を高めています。プレミア制覇を狙うアーセナルにとって、ライスの存在はまさに「不可欠」という言葉がぴったりです。
4位 フロリアン・ヴィルツ(リヴァプールFC)
1億3000万€(221億円)
2025年夏、リヴァプールがついに念願の若き天才を手に入れました。ドイツ代表のフロリアン・ヴィルツは、レヴァークーゼンでの圧倒的なパフォーマンスを経て、満を持してプレミアリーグに挑戦。移籍金はクラブ史上最高額に近いとされ、その期待値の高さを物語っています。現在の市場価値は1億3,000万ユーロ(約221億円)。プレミア初挑戦ながら、早くもリーグ屈指の攻撃的MFとして注目を集めています。
2024/2025シーズンのレヴァークーゼンでは、公式戦45試合で16ゴール・12アシストという驚異的な数字をマーク。チームをブンデスリーガ制覇へ導き、自身もリーグ最優秀選手に輝きました。創造性あふれるプレーと高い戦術理解度、そして狭いスペースでの正確な判断力は、まさに現代型プレーメーカーの完成形。クロップ監督は彼を「リヴァプールの未来」と評し、攻撃の軸としてチームの再構築を進めています。
プレミアリーグ初年度となる2025/2026シーズンでは、すでに公式戦で3アシストを記録。サラーやイサクとの連携は日を追うごとに向上しており、特に中盤から前線を自在に動くプレースタイルは、リヴァプールに新たな躍動感をもたらしています。ドイツ時代と変わらぬ創造性に加え、プレミア特有の強度にも順応しつつあり、早くも「プレミア最強の新司令塔」と呼ばれるまでに。
まだ21歳という若さながら、成熟した判断と勝負強さを兼ね備えたヴィルツ。彼の加入によって、リヴァプールは再び欧州の頂点を狙えるチームへと進化を遂げています。
2位 アレクサンダー・イサク(リヴァプールFC)
1億4000万€(238億円)
2025年夏、リヴァプールが大型補強の一環として迎え入れたのがスウェーデン代表ストライカー、アレクサンダー・イサクです。ニューカッスルでの活躍が評価され、リヴァプールはヴィルツと並ぶ目玉補強として彼を獲得。移籍金は1億4,000万ユーロ(約238億円)に達し、クラブ史上でも最高額クラスの取引となりました。
しかし、2025/2026シーズン序盤のイサクは、苦戦の色を隠せません。ここまでリーグ戦10試合でわずか1得点。プレミア屈指の決定力を誇った昨季とは対照的に、新たな戦術への適応に時間を要しています。リヴァプールでは、前線の流動性が増した一方で、イサクはその中で明確な役割を模索している段階です。
とはいえ、ポテンシャルの高さは疑いようがありません。身長192cmという体格を活かしたポストプレー、そして柔らかいタッチでボールを収める技術は健在で、周囲を生かす動きも徐々に機能し始めています。サラーやヴィルツとの連携も改善傾向にあり、ここ数試合では得点機会が確実に増加。リヴァプール攻撃陣の連動性が高まれば、イサクの得点ペースも必ず上がってくるでしょう。
スウェーデン代表では依然としてエースの座を譲らず、国際舞台での安定感も光ります。プレミア屈指の完成度を誇るストライカーとして、イサクはまだ自らの真価を発揮していません。ここからシーズン後半にかけて復活を遂げられるか──その動向は、リヴァプールの順位争いを左右する大きなカギとなるでしょう。
2位 ブカヨ・サカ(アーセナルFC)
1億4000万€(238億円)
アーセナルの象徴的存在であり、イングランド代表の主力としても活躍するブカヨ・サカは、プレミアリーグで最も安定したウイングの一人です。現在の市場価値は1億4,000万ユーロ(約238億円)。2024/2025シーズンも高いパフォーマンスを維持し続け、チームの攻撃をけん引する中心選手として、国内外からの評価をさらに高めています。
サカは右サイドからのカットインと左足でのフィニッシュが最大の武器。2024/2025シーズンには公式戦で12ゴール・13アシストという成績を記録しました。単にゴールを奪うだけでなく、味方を生かすプレーも年々洗練されており、ウーデゴールやライスとの連携でアーセナルのポゼッション攻撃を一段と高いレベルに引き上げています。さらに、守備時の献身的な戻りやスプリント回数の多さも特筆すべき点で、攻守両面においてチームに欠かせない存在となっています。
2025/2026シーズンはキャプテンシーの片鱗も見せ始めており、若手ながらリーダーとしての自覚を強く持つようになりました。プレッシャーのかかる大一番でも落ち着きを保ち、重要な場面でゴールやアシストを決める勝負強さはまさにワールドクラス。アルテタ監督のもとでさらに完成度を高め、サカは今やアーセナルの「魂」とも言える存在です。
1位 アーリング・ハーランド(マンチェスター・シティFC)
1億8000万€(306億円)
プレミアリーグ最強の怪物ストライカー、アーリング・ハーランドは、2025年現在もその圧倒的な得点力で世界を驚かせ続けています。現在の市場価値は1億8,000万ユーロ(約306億円)。3年連続でプレミアリーグの市場価値ランキング1位を独走しており、まさに現代サッカー界の頂点に立つ存在です。
2024/2025シーズン、ハーランドは負傷による短期離脱を挟みながらも、公式戦で39試合・34得点を記録。得点ペースは驚異的で、ゴール前での嗅覚と決定力は他の追随を許しませんでした。ビッグマッチで結果を残す「勝負強さ」も健在。チームの戦術が流動的に変化しても、自らのポジションを柔軟に調整しながらゴールを重ねるその適応力の高さは驚異的です。
2025/2026シーズンも開幕から絶好調で、すでにリーグ戦8試合で11得点を記録。アルバレスやフォーデンとのコンビネーションがより成熟し、グアルディオラ監督の新システムでも中心的役割を担っています。身長195cmの巨体を生かしたポストプレーに加え、裏への抜け出しも年々洗練されており、得点以外でもチームを支える動きが増えました。精神的にも成熟し、若手選手への影響力も絶大。
ハーランドは今や単なるゴールマシーンではなく、「勝利をもたらす存在」としてシティの象徴となっています。今季も得点王と欧州制覇の二冠を狙う彼の姿から、プレミアの歴史に名を刻む瞬間は、もう間近です。
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まとめ(プレミアリーグ市場価値ランキング 2025年10月17日更新版)
2025年10月17日更新のプレミアリーグ市場価値ランキングでは、アーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ/1億8000万ユーロ=約306億円)が堂々の1位に輝きました。得点量産マシーンとして確固たる地位を築き、圧倒的なフィジカルと決定力で他を寄せつけません。シティの攻撃を象徴する存在であり、彼の市場価値がプレミアリーグ全体の水準を押し上げているといっても過言ではありません。
続く2位には、ブカヨ・サカ(アーセナル/1億4000万ユーロ=約238億円)とアレクサンダー・イサク(リヴァプール/同)が並びました。サカはアーセナルの攻撃を牽引する若きリーダーとして安定した評価を維持し、イサクはストライカーとしての完成度をさらに高め、プレミアでもトップクラスの得点源として地位を確立しています。
4位には、フロリアン・ヴィルツ(リヴァプール/1億3000万ユーロ=約221億円)がランクイン。ドイツからの新加入ながら短期間で適応し、創造性と決定力を兼ね備えたアタッカーとして存在感を示しています。若手ながらこの評価は、彼が将来的に世界的スターへ成長する可能性を強く示すものです。
さらに5位には、コール・パーマー(チェルシー/1億2000万ユーロ=約204億円)とデクラン・ライス(アーセナル/同)が並びました。パーマーは昨季から続くブレイクによってチームの中心選手へと進化し、ライスは中盤での守備とビルドアップの両面で絶大な存在感を放っています。
今回のランキング上位を見渡すと、ハーランドを筆頭に20代前半の選手たちが名を連ねており、プレミアリーグがまさに“若くして世界の頂点に立つ選手たちの舞台”であることが浮き彫りになりました。クラブの経済力と競争環境の高さが、選手の市場価値を押し上げる最大の要因であり、2025/2026シーズンもプレミアが“世界の基準”であり続けることを強く印象づける結果となっています。
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