ゴールは、最もわかりやすく価値を可視化する指標です。そしてセンターフォワードは、その責任を最も強く背負うポジションでもあります。
2025/2026シーズンも中盤戦に差しかかった現在(2026年2月時点)、欧州主要リーグでは得点王争いが本格化し、チャンピオンズリーグも決勝トーナメントに突入しました。こうした舞台で結果を残せるかどうかは、市場価値に直結します。
今回取り上げるのは、ポジションをセンターフォワードに限定した市場価値TOP10です。純粋な9番型ストライカーだけでなく、流動的に動くセカンドトップ型やウイング兼任タイプも含まれていますが、共通しているのは「ゴールに最も近い存在」であることです。
2億€の評価を受ける絶対的エースから、急成長中の若手CFまで。今季ここまでのリーグ戦・欧州戦での成績を踏まえながら、現在の評価が妥当なのかを一人ずつ検証していきます。
センターフォワード編
9位 ヴィクトル・ギェケレシュ
市場価値:7000万€(119億円)
ヴィクトル・ギェケレシュは、アーセナル移籍後の2025/2026シーズン途中でも徐々に存在感を高めています。プレミアリーグではローテーションを含めた起用ながら、出場時間あたりの得点効率は悪くなく、カップ戦や欧州戦でもゴールに絡む場面を見せています。
ギェケレシュの強みは推進力とフィジカルの両立です。背後への抜け出しだけでなく、ボールを収めて前を向く力があり、プレミアリーグの強度にも対応できるタイプです。まだ絶対的レギュラーとは言い切れないものの、途中出場から流れを変える力は高く評価されています。
市場価値7000万€(約119億円)は、ポテンシャルと近年のゴール実績を反映したものです。今季後半でスタメン定着と二桁得点を達成できれば、この価格帯は十分に維持、あるいは上昇する可能性があります。
9位 ニック・ヴォルテマーデ
市場価値:7000万€(119億円)
ニック・ヴォルテマーデは、ニューカッスルで若手CFとして期待を集めています。2025/2026シーズン途中では先発と途中出場を織り交ぜながらゴールを積み重ね、成長株として評価を高めています。高さを活かしたポストプレーと、サイズに似合わぬ足元の技術が特徴です。
まだ得点数ではリーグトップ層に及ばないものの、ビルドアップへの関与や守備時の献身性は高く、戦術的価値は数字以上です。CLや国内リーグで経験を積みながら、着実にポジションを確立しつつあります。
市場価値7000万€(約119億円)は将来性を強く織り込んだ評価と言えるでしょう。今季後半に安定してゴールを重ねられれば、CF上位グループへの浮上も視野に入ります。
9位 マテウス・クーニャ
市場価値:7000万€(119億円)
マテウス・クーニャは、マンチェスター・ユナイテッドでCFとして流動的な役割を担っています。2025/2026シーズンではリーグ戦で安定して出場し、ゴールとアシストの両面でチームに貢献。純粋なターゲットマンではなく、セカンドトップ的に動き回るスタイルが特徴です。
今季は特にボール保持局面での関与が増え、前線での起点作りと裏への飛び出しを両立しています。決定力には波があるものの、攻撃参加率の高さは評価できます。チームの再建過程において、柔軟性のあるCFとして重宝されています。
市場価値7000万€(約119億円)は、プレミアリーグでの実績と年齢を踏まえた評価です。得点数がさらに安定すれば、より上位価格帯に近づく可能性を持っています。
8位 ヴィクター・オシムヘン
市場価値:7500万€(127億5,000万円)
ヴィクター・オシムヘンは、2025/2026シーズンでもガラタサライの絶対的得点源として存在感を示しています。リーグ戦では昨シーズンと比べると得点は伸び悩んでいますが、チャンピオンズリーグでは複数ゴールを記録。トルコリーグという環境ながら、欧州舞台でも結果を残している点が評価を支えています。
今季の特徴は、裏抜けだけでなくボックス内でのポジショニング精度の高さです。クロスへの入り方やセカンドボールへの反応は安定しており、再現性の高い得点パターンを持っています。またフィジカルの強さを活かした空中戦や競り合いの強度も依然トップクラスです。
市場価値7500万€(約127億5,000万円)は、リーグのブランド価値を考慮するとやや抑えめにも見えますが、CLでの実績を踏まえれば妥当な水準と言えます。シーズン後半で欧州大会でのインパクトを残せば、再びトップリーグ復帰とともに評価上昇も十分あり得ます。
6位 ラウタロ・マルティネス
市場価値:8500万€(144億5,000万円)
ラウタロ・マルティネスは、2025/2026シーズン途中時点でもインテルの攻撃の中心として信頼されるストライカーです。セリエAではここまでリーグ戦通算で安定したゴールを記録し、チームの得点源として貢献しています。インテルの攻撃は彼を起点として組み立てられることが多く、ペナルティエリア内外での動き出しと冷静なフィニッシュは今季も継続的に脅威となっています。
マルティネスの強みは単なる得点力に留まりません。前線でのポストプレーやスペースへの抜け出しに加えて、プレスバックやボールキープ能力も高く、チームがボールを保持しやすい攻撃設計を可能にしています。ここまでのリーグでの得点率は安定しており、インテルの得点ランキングでも上位に位置している点は評価できます。
市場価値8500万€(約144億5000万円)は、ヨーロッパ有数のクラブで主力として結果を出し続けている実績を反映した評価です。国際舞台でも経験豊富であり、チームの勝負どころで結果を残す能力がその価値を支えています。
6位 ウーゴ・エキティケ
市場価値:8500万€(144億5,000万円)
ウーゴ・エキティケは、2025/2026シーズン途中でリヴァプールの攻撃における重要なピースとなっています。プレミアリーグではここまで出場試合数23で、リーグ戦通算10ゴールの数字を記録しており、ゴールとアシストを合わせた攻撃関与数も二桁に達しています。これはリーグ内でも高い数値です。
エキティケの特長は、縦へのスピードとフィニッシュの正確性にあります。裏への飛び出しだけでなく、複数のポジションで起用されながら安定して結果を残している点が評価されており、単純なセンターフォワードだけでなく攻撃の多様性の担い手としても機能しています。チャンピオンズリーグでも出場を重ね、欧州の舞台で存在感を示しているのも大きな強みです。
市場価値8500万€(約144億5000万円)という評価は、プレミアリーグという高競争リーグでの実績と若さを評価したものです。まだ発展途上でありながら確かなインパクトを残している点から、評価は今後さらに高まる可能性を秘めています。
4位 ウスマン・デンベレ
市場価値:1億€(170億円)
ウスマン・デンベレは、2025/2026シーズン時点でパリ・サンジェルマンの前線において流動的なCFとして機能しています。今季は右サイドだけでなく中央で起用される試合も増え、リーグ戦ではたびたび怪我もあり、二桁得点には及びませんが、アシストも積み重ね得点プラスアシストでは二桁の貢献をしています。純粋な9番というよりは、動き回るセカンドストライカー的役割を担い、前線のスペースを生み出す存在です。
特に今季はフィニッシュ精度が向上しており、これまで課題とされた決定力に安定感が出てきました。チャンピオンズリーグでも重要なゴールに絡み、ビッグマッチでの影響力も増しています。
市場価値1億€は、単なる得点数だけでなく“攻撃を成立させる存在価値”を評価したものと言えるでしょう。CFとしての絶対的支柱タイプではないものの、現代型アタッカーとしての希少性が高く評価されています。
4位 フリアン・アルバレス
市場価値:1億€(170億円)
フリアン・アルバレスは、アトレティコ・マドリードで中央の軸として安定した結果を残しています。2025/2026シーズン途中時点でリーグ戦ではゴール、アシスト合計で二桁を記録し、チーム内得点ランキングでも上位を維持。チャンピオンズリーグでも継続してゴールに絡み、欧州舞台でも存在感を示しています。
アルバレスの強みは、得点力と運動量の両立です。最前線でプレスをかけ続けながら決定機には確実に顔を出し、守備強度の高いラ・リーガでも安定したパフォーマンスを発揮しています。単なるフィニッシャーではなく、攻撃の連動性を高める役割も担っています。
市場価値1億€は、ゴール生産性と戦術的汎用性を評価した妥当なラインです。今季後半に得点数をさらに伸ばせば、より上位評価に近づく可能性も十分にあります。
3位 アレクサンダー・イサク
市場価値:1億2000万€(204億円)
アレクサンダー・イサクは、2025/26シーズン途中時点でリヴァプールのCFとして期待と課題が交錯する状況にあります。今季はプレミアリーグで10試合程度出場し、リーグ戦では2ゴールを記録しているものの、まだ得点ペースは十分とは言えません。チャンピオンズリーグでも出場機会はあるものの、ゴールには結びついていない状況です(2026年2月時点)。
リヴァプール史上高額での移籍ながら、序盤戦はフィットに時間を要し、ゴール数ではチーム内トップスコアラーの座には届いていません。それでもポストプレーや味方への供給面では一定の貢献をしており、CFとしての総合力は評価されています。特にフィニッシュの精度だけでなく、前線でのプレスやスペースの作り方など、戦術理解の面で徐々に適応している兆しも見えます。
ただし2025年12月には骨折による長期離脱が決まり、シーズン復帰の時期が不透明なのは大きなマイナス材料です。 このような背景を踏まえると、1億2000万€(約204億円)という市場価値は「ポテンシャル込みの評価」と言え、復帰後のパフォーマンス次第で評価が大きく変動する可能性を秘めています。
1位 キリアン・エムバペ
市場価値:2億€(340億円)
キリアン・エムバペは、2025/2026シーズン途中時点においてもCF市場価値の頂点に立つ存在です。レアル・マドリードでは今季ここまでリーグ戦で二桁得点を記録し、チャンピオンズリーグでも安定してゴールを重ねています。左サイド起用だけでなく中央固定でのプレーも増え、純粋な9番としての役割を明確に担う試合も増加しています。
今季の特徴は、単なるスピード勝負ではなくボックス内でのポジショニング精度の向上です。クロスに対する入り方やセカンドボールへの反応速度は明らかに洗練され、得点の“再現性”が高まっています。エムバペ自身がフィニッシュの中心であると同時に、周囲を生かす動きも見せるなど完成度はさらに上昇中です。
CFとして2億€という評価は、単なるブランド価値ではありません。今季のゴール生産性とビッグマッチでの決定力が、その価格を裏付けています。
1位 アーリング・ハーランド
市場価値:2億€(340億円)
アーリング・ハーランドは、2025/2026シーズン途中でも依然として“最も純粋なストライカー”として2億€評価を維持しています。マンチェスター・シティではリーグ戦で既に二桁後半に迫る得点数を記録し、得点ランキング上位をキープ。チャンピオンズリーグでも安定してゴールを重ねています。
今季はデ・ブライネ移籍後、供給源が変化する中でより自立的な動きを求められています。下りて受ける回数が増え、背後への抜け出しだけでなくビルドアップ参加も増加。得点以外のプレー関与が増えた点は進化と言えるでしょう。
それでも最大の武器はやはりボックス内の圧倒的決定力です。シュート本数に対する得点効率は依然リーグ屈指であり、“ゴールを保証できるCF”という希少性が2億€という評価を支えています。今季は周囲が揺らぐ中での得点量産という点で、むしろ価値の証明を続けているシーズンと言えるでしょう。
【まとめ|“ゴール保証”こそが最高額の条件】
2025/2026シーズン途中時点のCF市場価値ランキングを振り返ると、はっきりとした基準が見えてきます。それは「ゴールを保証できるかどうか」です。
2億€評価を受ける選手は、単に得点が多いだけではありません。ビッグマッチや欧州戦といった重要局面で結果を出し続け、チームの勝敗に直結する存在であることが条件です。得点数に再現性があり、環境が変わっても数字を残せる安定感こそが最高額の証明と言えるでしょう。
一方で、7500万€〜8500万€帯の選手たちは、確かな実力を持ちながらも、リーグのブランド価値や安定性、継続性が評価を左右しています。欧州トップ5リーグでの実績か、CLでのインパクトか。この差が価格帯の分岐点となっています。
7000万€帯の若手・成長株は、将来性を大きく織り込んだ評価です。ここから二桁後半の得点を安定して記録できるかどうかが、次のステージへの鍵になります。
シーズン後半戦は、CFにとって最も価値が試される時間帯です。タイトル争い、CL決勝トーナメント、直接対決――そこでゴールを奪えるかどうか。市場価値は、ここからさらに動いていくはずです。
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