2026年ワールドカップで評価を上げたスペイン代表3人&優勝の中で出番が限られた3人

2026年ワールドカップで、スペイン代表が2010年大会以来となる世界一に輝きました。

グループステージ初戦ではカーボベルデ代表を相手に0-0の引き分けでした。優勝候補としては不安の残るスタートとなりましたが、その後はサウジアラビア代表、ウルグアイ代表を破ってグループ首位で決勝トーナメントへ進みました。

決勝トーナメントでは、オーストリア代表、ポルトガル代表、ベルギー代表、フランス代表を撃破しました。決勝では前回王者のアルゼンチン代表を延長戦の末に1-0で下し、2度目のワールドカップ優勝を果たしています。

今大会のスペイン代表は、8試合でわずか1失点でした。華麗なパスワークだけでなく、ボールを失った直後の守備や試合をコントロールする力でも、他国を上回りました。

一方で、選手層の厚いスペイン代表では、実力のある選手が十分な出場機会を得られないケースもありました。

今回は、2026年ワールドカップのスペイン代表メンバーから、大会を通じて評価を上げた選手3人と、優勝メンバーながら出番が限られた選手3人を紹介します。

目次

個人の力に依存しなかったスペイン代表

今大会のスペイン代表には、リオネル・メッシやキリアン・エムバペのように、一人で大量得点を記録した選手はいませんでした。

チーム最多得点はミケル・オヤルサバルの5得点でした。ラミン・ヤマルは1得点にとどまり、優勝を決めた決勝ゴールも途中出場のフェラン・トーレスが記録しています。

それでもスペインが世界一になれたのは、特定のスター選手に依存せず、チーム全体で試合を支配できたからでしょう。

中盤ではロドリを中心にボールを動かし、相手のプレスを外しながら前進しました。ボールを失った後もすぐに奪い返し、相手にカウンターを許しませんでした。

守備陣も非常に安定しており、準決勝ではフランス代表の強力な攻撃陣を無得点に抑えました。決勝でもアルゼンチン代表に90分間シュートを許さず、試合の主導権を握り続けています。

さらに、途中出場の選手が結果を残したことも大きな強みでした。

ミケル・メリーノはポルトガル戦とベルギー戦で終盤に決勝点を記録しました。決勝ではニコ・ウィリアムズが途中出場から流れを変え、フェラン・トーレスの優勝決定ゴールをアシストしました。

主力だけでなく、ベンチメンバーまで自分の役割を理解していたことが、スペインの優勝につながったと言えそうです。

評価を上げた選手

ロドリ

今大会のスペイン代表で最も高い評価を受けた選手は、ロドリです。

ロドリは全8試合に先発し、スペインの中盤を支えました。大会を通じてパスをつなぎ続け、チームがボールを保持するための基準となっています。

ロドリの価値は、単純な得点やアシストだけでは測れません。

相手のプレスを受けても落ち着いてボールを動かし、味方が攻撃に出ていく時間を作ります。守備では相手のパスコースを消し、ボールを失った直後には素早く奪い返します。

ロドリが中盤にいることで、スペインは攻撃と守備を切り離さずに戦うことができました。

特に準決勝のフランス戦と決勝のアルゼンチン戦では、中盤の主導権を完全に握りました。相手の攻撃陣に良い形でボールを渡さず、スペインが試合を支配する土台を作っています。

すでにバロンドールを受賞し、世界最高峰の守備的ミッドフィールダーとして評価されていた選手です。

それでも、ワールドカップ優勝と大会最優秀選手という実績が加わったことで、歴史的な評価をさらに高めた大会となりました。

パウ・クバルシ

パウ・クバルシも、今大会で大きく評価を上げた選手です。

クバルシは19歳ながら、スペイン代表の全8試合に先発しました。アイメリク・ラポルテとセンターバックを組み、わずか1失点の守備陣を支えました。

若いセンターバックには、経験不足や大舞台での不安定さが出ることもあります。しかし、クバルシは落ち着いたボール運びと的確な守備対応を見せ、年齢を感じさせませんでした。

スペイン代表では、センターバックにもパス能力が求められます。

相手のプレスを受けても簡単にボールを蹴り出さず、中盤やサイドバックへ正確にパスを届けます。クバルシは守備だけでなく、スペインの攻撃を始める選手としても重要な役割を担いました。

決勝では試合開始直後に危険な場面もありましたが、その後は立て直し、アルゼンチンの攻撃を無得点に抑えています。

大会最優秀若手選手にも選ばれ、今後のスペイン代表を長期間支える存在であることを証明しました。

今大会で最も市場価値を高めた可能性のある選手の一人と言えるでしょう。

ミケル・オヤルサバル

ミケル・オヤルサバルも、スペインの優勝に欠かせない存在でした。

オヤルサバルは全8試合に先発し、チーム最多となる5得点を記録しています。

サウジアラビア戦とオーストリア戦でそれぞれ2得点を挙げると、準決勝のフランス戦でも先制ゴールを記録しました。重要な試合で結果を残しました。

オヤルサバルは、圧倒的なスピードや派手なドリブルで注目を集めるタイプではありません。

しかし、相手のセンターバックを動かし、味方が使うスペースを作る動きや、ボールを失った直後の守備でチームに貢献しました。

スペイン代表の攻撃には、ラミン・ヤマル、ニコ・ウィリアムズ、ダニ・オルモなど、より華のある選手も揃っています。

その中でオヤルサバルが全試合に先発したのは、得点力だけでなく、戦術を理解してチームのためにプレーできる点を評価されていたからでしょう。

決勝ではゴールを決められず、後半途中で交代しました。それでも、大会全体を通じた働きを考えれば、スペインの世界一を支えた中心選手の一人です。

優勝の中で出番が限られた選手

ガビ

ガビは、スペイン代表の優勝メンバーとなりましたが、個人としては出場機会の限られた大会となりました。

今大会の出場は2試合で、先発は1試合のみでした。スペイン代表の中盤にはロドリ、ダニ・オルモ、ペドリ、ファビアン・ルイス、ミケル・メリーノなど多くの実力者が揃っており、その競争に割って入ることができませんでした。

ガビは運動量が多く、球際でも強く戦える選手です。

技術だけでなく、激しいプレスや相手に自由を与えない守備も持ち味であり、スペイン代表に違う強度を加えられる選手でもあります。

しかし、今大会のスペインは中盤の組み合わせが非常に安定していました。ロドリを中心としたボール保持が機能し、途中出場のメリーノも決勝点を重ねたため、ガビに多くの出場時間を与える必要がありませんでした。

チームが優勝した以上、出場機会が少なかったことを単純に失敗とは言えません。

それでも、大会前の知名度や期待値を考えると、ガビ本人にとってはもう少しピッチに立ちたかった大会だったはずです。

マルコス・ジョレンテ

マルコス・ジョレンテも、大会が進むにつれて出場機会を失った選手です。

ジョレンテは大会序盤、右サイドバックとして先発しました。守備だけでなく、豊富な運動量を生かした攻撃参加も見せ、アシストも記録しています。

しかし、大会途中からペドロ・ポロが右サイドバックの定位置を確保しました。

ポロはオーストリア戦とフランス戦で得点を決め、特に準決勝では攻守に存在感を発揮しました。大会終盤には、完全に右サイドバックの第一候補となっています。

その結果、ジョレンテの出場は3試合、先発2試合にとどまりました。

ジョレンテは中盤やサイドでもプレーできる万能性の高い選手ですが、今大会ではその使い勝手の良さを大きな出場時間につなげることはできませんでした。

優勝チームの一員として役割を果たしたことは間違いありません。それでも、大会中にポロへポジションを譲ったという点では、序列面に悔しさが残った選手と言えるでしょう。

アレハンドロ・グリマルド

アレハンドロ・グリマルドは、今大会で一度もピッチに立つことができませんでした。

グリマルドはクラブでは、左サイドから多くの得点やアシストを記録できる攻撃的な選手です。サイドバックだけでなく、ウイングバックとしても高い攻撃力を発揮します。

しかし、スペイン代表ではマルク・ククレジャが左サイドバックの座を完全に確保しました。

ククレジャは全8試合に先発し、2アシストを記録しました。守備でも安定した対応を見せ、準決勝ではフランスの右サイドを抑えました。

チームが勝ち続け、ククレジャのパフォーマンスも安定していたため、監督が左サイドバックを変更する理由はありませんでした。

グリマルドの実力が足りなかったというより、同じポジションの選手が大会を通じて好調だったことが、出場なしにつながったと言えます。

優勝メンバーに入ったことは大きな実績です。ただし、クラブでの評価や能力を考えれば、本人にとってはピッチ上で優勝に貢献したかった大会だったでしょう。

まとめ

2026年ワールドカップのスペイン代表は、決勝でアルゼンチン代表を延長戦の末に破り、2度目の世界一に輝きました。

ロドリはスペインの中盤を支配し、大会最優秀選手を受賞しました。パウ・クバルシは19歳で全8試合に先発し、大会最優秀若手選手に選ばれました。

ミケル・オヤルサバルもチーム最多の5得点を記録し、攻守の両面で優勝に貢献しています。

一方で、ガビは中盤の激しい競争によって出場が2試合にとどまりました。マルコス・ジョレンテも大会途中でペドロ・ポロに右サイドバックの定位置を譲り、アレハンドロ・グリマルドは出場なしで大会を終えています。

優勝したチームである以上、出場機会が少なかった選手を失敗と評価するべきではありません。

むしろ、ガビやグリマルドほどの選手が控えに回るほど、スペイン代表の選手層が厚かったとも言えます。

個人の能力に依存せず、主力と控えがそれぞれの役割を果たしたスペイン代表は、若い選手も多く、今後も世界の中心であり続ける可能性を感じさせる優勝となりました。

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