【J1第7節】市場価値は結果に表れた?全10試合をデータで振り返る【2026/27】

2026/27シーズンのJ1リーグは第7節が終了しました。

第5節は市場価値上位クラブが3勝、第6節は4勝にとどまりましたが、第7節は6勝2分2敗。前の2節と比べると、市場価値どおりの結果が増えた一節となりました。

ただし、その中でも強烈な例外は生まれています。ヴィッセル神戸は市場価値で458万ユーロ上回る鹿島アントラーズを2-1で破り、首位に勝点1差まで接近。ファジアーノ岡山は市場価値で352万ユーロ上回る浦和レッズを相手に、シュート数でも14対8と優勢に立って3連勝を飾りました。

さらに、柏レイソルは京都サンガF.C.に2点を先行されながら、後半の12分間で3得点を奪って逆転。サンフレッチェ広島はセレッソ大阪に6-1で大勝し、鮎川峻がハットトリックを達成しています。

今回も順位を並べるのではなく、第7節の全10試合を一つずつ取り上げます。両クラブの市場価値、スコア、シュート数を確認しながら、数字と実際の結果にどのような関係が見られたのかを振り返ります。

なお、市場価値は第1節からの比較を揃えるため、シーズン開幕時点の数値で統一しています。

目次

京都サンガF.C. 2-3 柏レイソル|0-2から12分間で3得点を奪った柏が逆転勝利

市場価値:京都 1498万ユーロ(26億9,640万円)-柏 1785万ユーロ(32億1,300万円)
シュート数:京都 12本-柏 13本

市場価値では柏が287万ユーロ上回り、シュート数も13対12。数字上は柏がわずかに優勢でしたが、試合は京都が2点を先行する展開となりました。

開始3分、ラファエル・エリアスが決めて京都が先制。さらに33分にも再びラファエル・エリアスが得点し、前半のうちにリードを2点へ広げました。

しかし、後半に入ると流れは一変します。59分に久保藤次郎が1点を返すと、67分には後半開始から出場した瀬川祐輔が同点ゴール。瀬川は71分にも決め、柏がわずか12分間で3得点を奪って試合をひっくり返しました。

市場価値上位側の勝利ではありますが、2点を追う状況からの逆転です。途中出場の瀬川が2得点を挙げ、選手交代が試合の流れと結果を大きく変えました。

第5、6節と連敗していた柏にとっては、悪い流れを止める大きな勝利。第7節で最も鮮やかな逆転劇となりました。

ヴィッセル神戸 2-1 鹿島アントラーズ|市場価値首位の鹿島を破り4連勝

市場価値:神戸 1675万ユーロ(30億1,500万円)-鹿島 2133万ユーロ(38億3,940万円)
シュート数:神戸 8本-鹿島 11本

市場価値差458万ユーロの対戦は、神戸が鹿島を2-1で破りました。

前半は両チーム無得点。試合が動いたのは56分です。大迫勇也が決めて神戸が先制しました。

鹿島も73分にチャヴリッチが得点し、試合を振り出しへ戻します。しかし、そのわずか4分後でした。77分に山川哲史が勝ち越し点を挙げ、神戸が再びリードを奪いました。

シュート数は鹿島が11対8。市場価値とシュート数の両方で神戸を上回りましたが、同点に追いついた直後に失点し、勝点を持ち帰ることはできませんでした。

開幕4連勝を飾った鹿島は、水戸、浦和、神戸と、市場価値で下回る相手に3連敗。一方の神戸は4連勝を飾り、首位町田に勝点1差まで迫りました。

市場価値上位側が6勝した第7節において、数字を覆した神戸の勝利は大きな意味を持っています。

水戸ホーリーホック 0-1 川崎フロンターレ|今節最大の市場価値差が結果にも表れる

市場価値:水戸 1050万ユーロ(18億9,000万円)-川崎F 2055万ユーロ(36億9,900万円)
シュート数:水戸 8本-川崎F 19本

第7節で最も市場価値差が大きかったのが、水戸と川崎Fの対戦です。

両クラブの差は1005万ユーロ。シュート数でも川崎Fが19対8と大きく上回りました。

川崎Fは59分、マルシーニョが先制点を記録。追加点こそ奪えませんでしたが、水戸の攻撃を無失点に抑え、1-0で勝利しました。

第5節に鹿島を破り、第6節には福岡と引き分けていた水戸でしたが、今節は市場価値でほぼ2倍となる川崎Fを相手に敗戦。第2節から続いていた無敗は5試合で止まりました。

スコアは1点差だったものの、市場価値とシュート数の両方で上回った川崎Fが勝利。第7節の中では、戦力評価が比較的素直に内容と結果へ表れた一戦です。

清水エスパルス 1-0 アビスパ福岡|少ないチャンスを嶋本悠大が勝点3へつなげる

市場価値:清水 1355万ユーロ(24億3,900万円)-福岡 1203万ユーロ(21億6,540万円)
シュート数:清水 7本-福岡 4本

市場価値で152万ユーロ上回る清水が、福岡を1-0で破りました。

両チームのシュート数は合わせて11本。チャンスの少ない展開の中、71分に嶋本悠大が決めた一撃が決勝点となりました。

清水は福岡のシュートを4本に抑え、そのまま無失点で試合終了。市場価値、シュート数、スコアのすべてで相手を上回っています。

派手な点の取り合いが目立った第7節の中で、こちらは守備の安定と少ないチャンスを生かす力が勝敗を分けた一戦です。

東京ヴェルディ 1-1 ジェフユナイテッド千葉|市場価値差をシュート数で覆し後半ATに追いつく

市場価値:東京V 960万ユーロ(17億2,800万円)-千葉 1405万ユーロ(25億2,900万円)
シュート数:東京V 16本-千葉 8本

市場価値では千葉が445万ユーロ上回っていましたが、シュート数は東京Vが16対8。市場価値とは反対に、東京Vが倍のシュートを放ちました。

それでも先制したのは千葉です。58分にエリソンが決め、第6節のG大阪戦に続く連勝へ近づきました。

しかし、東京Vは最後まで攻撃を続けます。90+2分に林尚輝が同点ゴールを挙げ、試合終了間際に勝点1をつかみました。

市場価値上位の千葉が先制しながら、市場価値下位の東京Vが内容では優勢。東京Vにとっては16本のシュートがようやく実った同点弾であり、千葉にとっては目前で勝点3を逃した試合となりました。

浦和レッズ 1-2 ファジアーノ岡山|90+11分の決勝点で岡山が3連勝

市場価値:浦和 1400万ユーロ(25億2,000万円)-岡山 1048万ユーロ(18億8,640万円)
シュート数:浦和 8本-岡山 14本

第6節で市場価値差957万ユーロを覆して広島を破った岡山が、今節も市場価値上位クラブから勝点3を奪いました。

18分、大森博が決めて岡山が先制。浦和も27分に南野遥海の得点で追いつき、1-1のまま長い時間が経過しました。

決勝点が生まれたのは90+11分です。立田悠悟が土壇場でゴールを奪い、岡山が2-1で勝利しました。

市場価値では浦和が352万ユーロ上回っていましたが、シュート数は岡山が14対8。市場価値を覆しただけでなく、内容でも相手を上回った勝利です。

岡山は第5節の千葉戦、第6節の広島戦に続いて3連勝。前節は河野孝汰のハットトリックと粘り強い守備で勝ち切りましたが、今節は敵地で浦和より多くのシュートを放ち、劇的な決勝点を奪いました。

市場価値下位側の勝利が2試合に減った第7節において、岡山は「番狂わせ」という言葉だけでは片づけられない内容を示しています。

FC町田ゼルビア 1-1 横浜F・マリノス|10人の町田が退場直後に追いつき無敗を維持

市場価値:町田 1840万ユーロ(33億1,200万円)-横浜FM 1410万ユーロ(25億3,800万円)
シュート数:町田 7本-横浜FM 8本

首位町田と横浜FMの対戦は、1-1の引き分けに終わりました。

先制したのは横浜FMです。12分に谷村海那が決め、敵地で早い時間帯にリードを奪いました。

その後は横浜FMが1点を守ったまま終盤へ入ります。さらに81分、町田の明本考浩が2枚目の警告を受けて退場。町田は1点を追いながら、残り時間を10人で戦う苦しい状況となりました。

ところが、そのわずか3分後です。84分に望月ヘンリー海輝が同点ゴールを挙げ、町田が数的不利の中で試合を振り出しへ戻しました。

市場価値では町田が430万ユーロ上回っていましたが、シュート数は横浜FMが8対7。横浜FMは第6節に鬼門・日立台で柏を破ったのに続き、首位町田を相手にも先制しましたが、勝点3には届きませんでした。

町田は開幕7試合無敗を維持し、勝点17で首位をキープ。退場直後に追いついた粘り強さが、貴重な勝点1につながりました。

ガンバ大阪 0-2 FC東京|前後半に1点ずつを奪い2試合連続の完封勝利

市場価値:G大阪 1535万ユーロ(27億6,300万円)-FC東京 1715万ユーロ(30億8,700万円)
シュート数:G大阪 8本-FC東京 12本

市場価値で180万ユーロ上回るFC東京が、G大阪に2-0で勝利しました。

38分に安斎颯馬が先制点を挙げると、52分には長倉幹樹が追加点。前後半に1点ずつを奪い、試合を優位に進めました。

シュート数もFC東京が12対8と上回り、G大阪を無得点に抑えて試合終了。第6節の京都戦に続く、2試合連続の2-0での勝利です。

市場価値、シュート数、スコアのすべてでFC東京が上回りました。前節は後半の5分間で2得点を奪いましたが、今節は前半のうちに先制し、後半の早い時間帯にリードを広げています。

市場価値どおりの結果が増えた第7節を象徴するような、FC東京の安定した完封勝利でした。

サンフレッチェ広島 6-1 セレッソ大阪|鮎川峻のハットトリックなど6得点で大勝

市場価値:広島 2005万ユーロ(36億900万円)-C大阪 1350万ユーロ(24億3,000万円)
シュート数:広島 19本-C大阪 8本

第7節で最も大きな点差がついたのが、広島とC大阪の一戦です。

10分に鈴木章斗が先制点を挙げると、18分には鮎川峻が追加点。さらに鈴木が45+3分にも決め、広島は前半だけで3点のリードを奪いました。

後半に入っても広島の勢いは止まりません。55分に中野就斗が4点目を挙げると、57分と80分には鮎川が連続して得点。鮎川はこの日3得点を記録し、ハットトリックを達成しました。

C大阪は90+1分に上門知樹が1点を返しましたが、試合は6-1で終了。シュート数も広島が19対8と大きく上回っています。

広島は第6節に市場価値で大きく下回る岡山へ2-3で敗れましたが、今節は攻撃力を爆発させて大勝。市場価値差655万ユーロを、そのまま内容とスコアへ反映させました。

第5節の渡邉新太による4得点、第6節の河野孝汰に続き、3節連続で日本人選手が1試合3得点以上を記録。今節は鮎川のハットトリックに加えて鈴木も2得点を挙げ、広島の若い日本人選手が大量得点の中心となりました。

V・ファーレン長崎 2-0 名古屋グランパス|今節最小の市場価値差を長崎が完封勝利

市場価値:長崎 1363万ユーロ(24億5,340万円)-名古屋 1335万ユーロ(24億300万円)
シュート数:長崎 15本-名古屋 10本

両クラブの市場価値差はわずか28万ユーロ。第7節で最も市場価値が近い対戦は、長崎が2-0で勝利しました。

36分にマテウス・ジェズスが先制点を挙げると、57分にはチアゴ・サンタナが追加点。前後半に1点ずつを奪い、名古屋を無得点に抑えました。

シュート数も長崎が15対10と上回っています。市場価値にはほとんど差がありませんでしたが、試合では長崎が攻守の両面で優位に立ちました。

名古屋は第6節の町田戦に続く敗戦。対する長崎は、前節の神戸戦で3失点を喫したところから立て直し、無失点で勝点3を手にしています。

J1第7節は市場価値どおりだったのか

第7節の市場価値上位クラブは6勝2分2敗。勝利したのは柏、川崎F、清水、FC東京、広島、長崎の6クラブでした。

第5節の3勝、第6節の4勝から数字を伸ばし、第7節は比較的市場価値どおりの結果へ戻っています。

その6勝のうち、すべてのクラブがシュート数でも相手を上回りました。

  • 柏:市場価値287万ユーロ上、シュート数13対12
  • 川崎F:市場価値1005万ユーロ上、シュート数19対8
  • 清水:市場価値152万ユーロ上、シュート数7対4
  • FC東京:市場価値180万ユーロ上、シュート数12対8
  • 広島:市場価値655万ユーロ上、シュート数19対8
  • 長崎:市場価値28万ユーロ上、シュート数15対10

前節は、市場価値下位側が勝った4試合すべてで勝者がシュート数でも下回っていました。第7節は反対に、市場価値上位側の勝利が内容面でも裏づけられています。

最大の市場価値差があった水戸対川崎Fでは、川崎Fがシュート数でも19対8と圧倒。市場価値差1005万ユーロが内容と結果に表れました。広島もC大阪をシュート数19対8、スコア6-1で破り、戦力差を最も大きな点差へつなげています。

一方、市場価値下位側で勝利したのは神戸と岡山です。

神戸は市場価値で458万ユーロ、シュート数でも3本下回りながら鹿島に2-1で勝利。同点に追いつかれた4分後に山川哲史が決勝点を奪い、決定力で数字を覆しました。

岡山は市場価値で352万ユーロ下回りましたが、シュート数では浦和を14対8と上回っています。90+11分の劇的な決勝点だけでなく、内容を伴った勝利でした。第5節から3連勝を飾った岡山は、単なる番狂わせを起こすクラブではなく、市場価値以上の力を結果で示し始めています。

また、首位町田は横浜FMに先制され、81分には退場者を出しました。それでも10人になった直後の84分に追いつき、開幕7試合無敗を維持。勝利は逃しましたが、苦しい展開でも勝点を失い切らない粘り強さを見せました。

柏の逆転勝利も今節を象徴する試合です。前半に2点を失いながら、後半の12分間で3得点。途中出場の瀬川祐輔が2得点を挙げ、市場価値だけでは読み取れない交代策の効果が勝敗を動かしました。

さらに、第5節の渡邉新太、第6節の河野孝汰、第7節の鮎川峻と、3節続けて日本人選手が1試合3得点以上を記録しています。市場価値と結果の関係だけでなく、毎節のように一人の日本人選手が試合を大きく動かしている点も、今季序盤の興味深い流れです。

市場価値上位側が6勝した第7節は、前2節よりも戦力評価が結果へ反映されました。ただし、4連勝で首位に迫る神戸、内容でも浦和を上回った岡山、10人で追いついた町田など、数字だけでは語り切れない試合も残っています。

順当な結果が増えたからこそ、例外となったクラブの強さがより際立つ一節となりました。

※試合結果、得点者、シュート数、退場者はJ.League Data SiteおよびJリーグ公式の試合結果を参照。順位はJリーグ公式順位表を参照。市場価値はシーズン開幕時点のデータです。

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