欧州主要リーグの夏の移籍期間が終了し、2026/27シーズンを戦う各クラブの陣容が固まりました。
今回は、Transfermarktのデータをもとに、左ウイングの市場価値ランキングTOP10を紹介します。
今季は1位に2人、10位に3人が並んだため、合計12人がランクイン。2025/26シーズン開幕前後の掲載値とも比較し、この1年間で評価を上げた選手、新たにトップ10圏へ入った若手、反対に市場価値を落とした選手についても見ていきます。
※市場価値と所属クラブは2026年9月上旬時点。日本円は1ユーロ=180円で換算しています。前年は1ユーロ=170円で換算していたため、市場価値の増減はユーロ建てで比較します。
左ウイング編
10位:バズマナ・トゥーレ
5000万ユーロ(約90億円)
所属:ニューカッスル・ユナイテッドFC
10位タイの1人目は、ニューカッスルのバズマナ・トゥーレです。
2025/26シーズンはホッフェンハイムで5得点9アシストを記録。コートジボワール代表として2026年ワールドカップにも出場し、2026年夏にニューカッスルへ移籍しました。
移籍金は約4700万~5000万ユーロと報じられており、Transfermarktの市場価値とほぼ同水準です。20歳という年齢を考えると、現在の実力だけでなく、プレミアリーグでさらに成長する可能性も含めた評価でしょう。
前回掲載時はトップ10圏外でしたが、ホッフェンハイム加入から短期間で5000万ユーロまで上昇。今回のランキングにおける若手台頭を象徴する選手です。
10位:アルベルト・モレイロ
5000万ユーロ(約90億円)
所属:ビジャレアル
10位タイの2人目は、ビジャレアルのアルベルト・モレイロです。
2025年夏にラス・パルマスからビジャレアルへ移籍すると、2025/26シーズンのラ・リーガで37試合10得点5アシストを記録。加入初年度から得点力を大きく伸ばしました。
左ウイングだけでなくトップ下でもプレーでき、狭いスペースで味方と連係しながらゴール前へ入っていける選手です。
スペイン代表のワールドカップ候補にも名前が挙がりましたが、最終メンバーからは落選。それでもクラブでの活躍によって市場価値を5000万ユーロまで高め、初めてトップ10圏へ入りました。
10位:ラファエル・レオン
5000万ユーロ(約90億円)
所属:ガラタサライSK
10位タイの3人目は、ガラタサライのラファエル・レオンです。
2025/26シーズンはACミランで公式戦37試合11得点3アシストを記録。2026年ワールドカップではポルトガル代表として得点を挙げましたが、クラブでは以前ほど圧倒的な存在感を示せない時期もありました。
今夏には7年間在籍したACミランを離れ、ガラタサライへ完全移籍。移籍金は3800万~4500万ユーロと報じられています。
前回掲載時は7000万ユーロで4位タイでしたが、今回は2000万ユーロ下落して10位タイとなりました。広いスペースでのスピードと突破力は依然として世界トップクラスですが、新天地で再び評価を高められるかが注目されます。
9位:コーディ・ガクポ
6000万ユーロ(約108億円)
所属:リヴァプールFC
9位は、リヴァプールのコーディ・ガクポです。
2025/26シーズンはプレミアリーグ36試合で7得点5アシスト。クラブではやや物足りなさも残りましたが、2026年ワールドカップではオランダ代表として4試合3得点1アシストを記録しました。
今季はプレミアリーグ開幕3試合で1得点3アシスト。アレクサンデル・イサクとの連係も機能しており、好調なスタートを切っています。
一方、市場価値は前回掲載時の7000万ユーロから6000万ユーロへ下落。順位も4位タイから9位へ後退しました。リヴァプールがバルコラを大型補強したことで、左ウイングの定位置争いも激しくなっています。
7位:ルイス・ディアス
7000万ユーロ(約126億円)
所属:FCバイエルン・ミュンヘン
7位タイには、バイエルンのルイス・ディアスが入りました。
2025/26シーズンは公式戦51試合で26得点19アシストを記録。ブンデスリーガとDFBポカールの国内2冠に貢献し、バイエルン加入初年度からキャリア最高クラスのシーズンを送りました。
2026年ワールドカップでもコロンビア代表として得点を記録し、今季のブンデスリーガでも開幕からゴールを挙げています。
市場価値は前回掲載時と同じ7000万ユーロ。順位は4位タイから7位タイへ下がりましたが、本人の評価が落ちたわけではありません。29歳という市場価値が上がりにくい年齢で7000万ユーロを維持していることが、昨季の活躍に対する高い評価を示しています。
7位:ハフィーニャ
7000万ユーロ(約126億円)
所属:FCバルセロナ
ルイス・ディアスと同額の7位タイは、バルセロナのハフィーニャです。
2025/26シーズンは公式戦33試合で21得点7アシストを記録。しかし、2026年ワールドカップでは負傷によって決勝トーナメントを欠場し、完全燃焼とはなりませんでした。
市場価値は前回掲載時の9000万ユーロから7000万ユーロへ下落し、順位も2位タイから7位タイへ後退しています。29歳という年齢とワールドカップでの負傷が評価に影響した可能性があります。
ただし、今季はラ・リーガ開幕4試合で6得点1アシストと絶好調。ロベルト・レヴァンドフスキ退団後は中央で起用される機会も増えており、実際の役割はセンターフォワードに近づいています。
現在の活躍は今回の市場価値に十分反映されていないため、次回更新で再び評価を上げても不思議ではありません。
5位:ケナン・ユルディズ
7500万ユーロ(約135億円)
所属:ユヴェントスFC
5位タイには、ユヴェントスのケナン・ユルディズが入りました。
2025/26シーズンはセリエAで10得点7アシストを記録し、リーグの最優秀U-23選手に選出。ユヴェントスの背番号10を背負う選手として、攻撃の中心へ成長しました。
トルコ代表を24年ぶりのワールドカップ出場へ導いたことも評価を高めた要因です。本大会ではグループステージ敗退に終わりましたが、21歳で経験した世界大会は今後の成長につながるでしょう。
前回掲載時はトップ10圏外でしたが、今回は一気に7500万ユーロで5位タイへ。新たにランクインした4人の中では最も高い評価額となっています。
5位:ジェレミー・ドク
7500万ユーロ(約135億円)
所属:マンチェスター・シティFC
ユルディズと並ぶ5位は、マンチェスター・シティのジェレミー・ドクです。
2025/26シーズンはプレミアリーグ30試合で5得点5アシスト。全大会では43試合8得点を記録しました。
得点とアシストの数字だけを見ると7500万ユーロは高く感じられるかもしれません。しかし、スピードに乗ったドリブルで相手の守備を個人で崩し、数的優位を作れる能力は非常に希少です。
ベルギー代表としてワールドカップベスト8も経験し、前回のトップ10圏外から5位タイへ浮上しました。今後さらに市場価値を上げるためには、本人も課題として挙げている得点力の向上が必要になりそうです。
4位:アンソニー・ゴードン
8000万ユーロ(約144億円)
所属:FCバルセロナ
4位は、今夏バルセロナへ加入したアンソニー・ゴードンです。
2025/26シーズンはニューカッスルで公式戦46試合17得点を記録。そのうち10得点をUEFAチャンピオンズリーグで挙げ、大舞台での勝負強さを示しました。
2026年ワールドカップでもイングランド代表の3位入りに貢献。大会終了後には、固定7000万ユーロにボーナス1000万ユーロを加えた条件でバルセロナへ移籍しました。
市場価値は前回掲載時の6500万ユーロから8000万ユーロへ上昇し、順位も9位から4位へジャンプアップ。今季はラ・リーガ開幕4試合ですでに4アシストを記録しており、新天地への適応も順調です。
ハフィーニャが中央で起用されていることもあり、バルセロナの左サイドを担う存在として、さらに評価を伸ばす可能性があります。
3位:ブラッドリー・バルコラ
9000万ユーロ(約162億円)
所属:リヴァプールFC
3位は、移籍期限最終日にリヴァプールへ加入したブラッドリー・バルコラです。
2025/26シーズンはPSGで公式戦46試合13得点6アシストを記録。クヴァラツヘリアとのポジション争いによって先発機会は減少しましたが、2026年ワールドカップではフランス代表として3得点を挙げました。
リヴァプールが支払う移籍金は保証額1億600万ポンド、ボーナス込みで最大1億2300万ポンド。市場価値の9000万ユーロを大きく上回る大型移籍となりました。
前回掲載時は7000万ユーロで4位タイでしたが、今回は2000万ユーロ上昇して単独3位。24歳という年齢に加え、スピード、ドリブル、背後への抜け出し、左右両サイドでプレーできる汎用性が評価されています。
リヴァプールではガクポと同じ左ウイングを主戦場としており、今後の起用法にも注目です。
1位:フヴィチャ・クヴァラツヘリア
1億4000万ユーロ(約252億円)
所属:パリ・サンジェルマンFC
1位タイの1人目は、PSGのフヴィチャ・クヴァラツヘリアです。
2025/26シーズンは公式戦19得点10アシストを記録。UEFAチャンピオンズリーグでは10得点6アシストを挙げ、PSGの大会連覇に大きく貢献しました。
その活躍によって、チャンピオンズリーグの年間最優秀選手にも選出。ジョージア代表が予選敗退したためワールドカップには出場していませんが、クラブでの活躍だけで評価を大きく上げています。
市場価値は前回掲載時の9000万ユーロから1億4000万ユーロへ上昇。5000万ユーロの増加は、2年連続でランクインした選手の中で最大です。
前年の2位タイから首位へ浮上し、ヴィニシウスに追いつきました。現在の世界で最も評価されている左ウイングの1人であることは間違いありません。
1位:ヴィニシウス・ジュニオール
1億4000万ユーロ(約252億円)
所属:レアル・マドリード
クヴァラツヘリアと並ぶ1位は、レアル・マドリードのヴィニシウス・ジュニオールです。
2025/26シーズンは公式戦53試合で22得点14アシストを記録。UEFAチャンピオンズリーグでは大会最多タイとなる8アシストを挙げ、2026年ワールドカップでもブラジル代表として4得点1アシストを残しました。
数字だけを見れば高い水準を維持していますが、クラブが無冠に終わったことや、シーズン中に得点が止まった時期があったこともあり、市場価値は前回掲載時の1億7000万ユーロから1億4000万ユーロへ下落しました。
3000万ユーロ下落しながらも首位を維持している点が、ヴィニシウスの評価の高さを示しています。
前年は2位以下に8000万ユーロ差をつける単独首位でしたが、今回はクヴァラツヘリアと同額。左ウイング部門はヴィニシウスの一強状態から、2人が並ぶ構図へ変化しました。
去年掲載時との比較
2年連続でトップ10圏に入ったのは、以下の8人です。
| 選手 | 前回掲載時 | 今回 | 増減 |
|---|---|---|---|
| フヴィチャ・クヴァラツヘリア | 9000万€ | 1億4000万€ | +5000万€ |
| ブラッドリー・バルコラ | 7000万€ | 9000万€ | +2000万€ |
| アンソニー・ゴードン | 6500万€ | 8000万€ | +1500万€ |
| ルイス・ディアス | 7000万€ | 7000万€ | ±0 |
| コーディ・ガクポ | 7000万€ | 6000万€ | -1000万€ |
| ハフィーニャ | 9000万€ | 7000万€ | -2000万€ |
| ラファエル・レオン | 7000万€ | 5000万€ | -2000万€ |
| ヴィニシウス・ジュニオール | 1億7000万€ | 1億4000万€ | -3000万€ |
最大の上昇額はクヴァラツヘリアの5000万ユーロ。最大の下落額はヴィニシウスの3000万ユーロでした。
一見するとランキング全体が大きく変動したように見えますが、継続してランクインした8人の市場価値合計は、前回の6億9500万ユーロから今回は7億ユーロへ。増加額はわずか500万ユーロです。
左ウイング全体の評価が一斉に上がったのではなく、ヴィニシウス、ハフィーニャ、レオン、ガクポから、クヴァラツヘリア、バルコラ、ゴードンへ評価が移動したランキングといえます。
新たにランクインした4人
今回新たにトップ10圏へ入ったのは、以下の4人です。
| 選手 | 年齢 | 順位 | 市場価値 |
|---|---|---|---|
| ケナン・ユルディズ | 21歳 | 5位 | 7500万€ |
| ジェレミー・ドク | 24歳 | 5位 | 7500万€ |
| バズマナ・トゥーレ | 20歳 | 10位 | 5000万€ |
| アルベルト・モレイロ | 22歳 | 10位 | 5000万€ |
4人はいずれも24歳以下で、平均年齢は約21.8歳です。
経験豊富な選手が新たに加わったのではなく、今後さらに評価を伸ばす可能性を持つ若手4人がまとめてトップ10圏へ入ったことが、今回の大きな特徴です。
トップ10圏外となった3人
去年ランクインしていたアレックス・バエナ、ガブリエウ・マルティネッリ、ニコ・ウィリアムズはトップ10圏外となりました。
| 選手 | 前回掲載時 | 現在 | 増減 | 現所属 |
|---|---|---|---|---|
| アレックス・バエナ | 5500万€ | 4000万€ | -1500万€ | アトレティコ・マドリード |
| ガブリエウ・マルティネッリ | 5500万€ | 4500万€ | -1000万€ | アル・ヒラル |
| ニコ・ウィリアムズ | 7000万€ | 4000万€ | -3000万€ | アスレティック・ビルバオ |
バエナはアトレティコ加入初年度に負傷で出遅れ、ラ・リーガ27試合2得点3アシストにとどまりました。ただし、今季は開幕4試合で3得点1アシストを記録しており、次回更新で市場価値を戻す可能性があります。
マルティネッリはアーセナルのプレミアリーグ優勝に貢献したものの、徐々に先発争いで序列を落とし、今夏アル・ヒラルへ移籍。市場価値は4500万ユーロですが、実際の移籍金は約7000万ユーロと報じられています。
最も大きく評価を落としたのはニコ・ウィリアムズです。2025/26シーズンは負傷で多くの試合を欠場し、公式戦32試合6得点7アシスト。ワールドカップ中にも内転筋を痛め、スペインの優勝メンバーにはなったものの、万全の状態で大会を戦い切ることはできませんでした。
まとめ
2026/27シーズン開幕直後の左ウイング市場価値ランキングでは、クヴァラツヘリアが5000万ユーロ上昇し、ヴィニシウスに追いつきました。
ヴィニシウスは3000万ユーロ下落しましたが、それでも1億4000万ユーロで首位を維持。前年の「ヴィニシウス一強」から、今季はクヴァラツヘリアと2人でトップを形成する構図へ変わっています。
その下では、バルコラとゴードンが市場価値を伸ばし、ユルディズ、ドク、トゥーレ、モレイロという24歳以下の4人が新たにランクインしました。
一方、ハフィーニャやガクポは現在の成績が上向いており、バエナも開幕から好調です。今回の市場価値には直近の活躍が十分に反映されていない選手もいるため、次回更新では再び大きく順位が動く可能性があります。

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