【最新版 2025/2026シーズン開幕直後】右サイドバックの市場価値ランキングTOP10 

次に紹介するのは、現代サッカーで最も戦術的に注目されるポジションのひとつ、右サイドバック(RSB)です。伝統的には守備を担う役割が大きかったものの、近年はビルドアップの起点や中盤に絞ったインサイドワーク、さらには攻撃の幅を広げるクロスやロングパスまで、多様な能力が求められるようになりました。攻撃と守備の両面で高い水準を求められる、非常に難易度の高いポジションといえます。

2025/2026シーズン開幕直後のランキングでは、リヴァプールのアレクサンダー=アーノルドやパリ・サンジェルマンのハキミを筆頭に、攻撃力と戦術理解を兼ね備えた選手が上位に並んでいます。さらに、リコ・ルイスやフリンポンといった新世代の台頭も目立ち、右サイドバックというポジションが今や「スター選手を輩出する舞台」となっていることを実感させます。

本記事では、その右サイドバック市場価値ランキングTOP10を紹介し、世界最高峰のクラブで攻撃の起点となる存在から、将来性豊かな新鋭まで、今もっとも注目される右サイドの顔ぶれを詳しく見ていきます。

目次

市場価値ランキング – 右サイドバック編

10位 デンゼル・ダンフリース(インテルナツィオナーレ・ミラノ)

3500万€(59億5,000万円)

2024/25シーズン、ダンフリースはインテルの右サイドで堅実なパフォーマンスを見せました。セリエAでは29試合に出場し、持ち前の推進力とフィジカルを活かしたプレーで攻守両面に貢献。特に攻撃面ではオーバーラップから鋭いクロスを供給し、ラウタロ・マルティネスら前線の得点機会を演出しました。守備においても空中戦の強さや粘り強い対応で安定感を示し、3バックを採用するインテルにおいてウイングバックとしての役割を全うしました。

ダンフリースの特長は、強靭なフィジカルと果敢な攻撃参加です。右サイドを縦に突破する力に加え、ゴール前に飛び込む動きでも得点を狙える点は大きな魅力。守備ではフィジカル勝負に強く、相手ウインガーに体をぶつけながら前進を阻む力があります。スタミナも豊富で、90分間ハードワークを続けられる点もインテルの戦術に適しています。

市場価値は2025年9月時点で3,500万ユーロ(約59億5,000万円)。オランダ代表としてもEURO2024で主力を務め、国際舞台でも存在感を発揮しました。迎えた2025/26シーズン序盤も安定したパフォーマンスを見せており、29歳という円熟期に差しかかった今、経験値を武器にしたプレーがさらに評価されています。攻守のバランスを兼ね備えた彼は、インテルにとって欠かせない右サイドの担い手となっています。

10位 マロ・ギュスト(チェルシーFC)

3500万€(59億5,000万円)

2024/25シーズン、マロ・ギュストはリース・ジェームズの負傷離脱が多かったチェルシーで右サイドバックの主力として躍動しました。リーグ戦では32試合以上に出場し、安定した守備力と攻撃参加の積極性を兼ね備えたパフォーマンスを披露。クロスの質やビルドアップへの関与力も高く、チェルシーの攻撃にスムーズなリズムを与えました。若手ながらも落ち着きのあるプレーで、激しいプレミアの舞台に順応した点は高く評価されています。

ギュストの特長は、俊敏なスピードと技術を活かした攻撃力です。縦への推進力に優れ、相手を置き去りにするドリブル突破からチャンスを作り出せる点はチェルシーにとって貴重な武器。守備でも1対1の対応力に安定感があり、フィジカル的な強さも徐々に向上しています。また、若さを感じさせない冷静な判断力を備え、戦術的な柔軟性も持つため監督の信頼を集めています。

市場価値は2025年9月時点で3,500万ユーロ(約59億5,000万円)。フランス代表としても継続的に招集され、国際舞台での経験を積んでいることはさらなる成長につながっています。迎えた2025/26シーズン序盤もスタメン出場を続け、右サイドの攻防に欠かせない存在として定着。まだ22歳という若さを考えれば、今後チェルシーの未来を担うサイドバックとして長期的にチームを支える可能性が高い選手です。

9位 ペドロ・ポロ(トッテナム・ホットスパーFC)

3800万€(64億6,000万円)

2024/25シーズン、ペドロ・ポロはトッテナムの右サイドバックとして攻守両面で存在感を放ちました。リーグ戦では33試合に出場し、持ち前の攻撃力を発揮。高精度のクロスと積極的なオーバーラップでチャンスメイクを繰り返し、複数のアシストを記録しました。守備面でも献身的な戻りと粘り強い対応を見せ、トッテナムが攻守のバランスを整える上で欠かせないピースとなりました。

ポロの特長は、攻撃的なセンスと精度の高いキックにあります。特にクロスの質はプレミアでも高水準で、ニアとファーを使い分けることで味方のストライカーを生かします。また、セットプレーのキッカーを務める場面も多く、直接得点につながるプレーも見せています。守備においてもハードワークを惜しまないため、トランジションの速いプレミアに適応できています。

市場価値は2025年9月時点で3,800万ユーロ(約64億6,000万円)。スペイン代表としても安定して招集され、国際舞台での経験を積んでいます。迎えた2025/26シーズン序盤もスタメンで起用され続け、トーマス・フランク監督の戦術において右サイドの推進力を担っています。26歳という成熟期に差し掛かり、今後さらにプレーの完成度を高め、プレミア屈指の攻撃的SBとして評価を確立していくでしょう。

7位 ティノ・リヴラメント(ニューカッスル・ユナイテッドFC)

4000万€(68億円)

2024/25シーズン、リヴラメントはニューカッスルの右サイドバックとして着実に出場機会を増やし、大きな飛躍を遂げました。ケガからの完全復活を果たし、リーグ戦では37試合に出場。持ち味のスピードと突破力で右サイドを活性化し、攻撃参加と守備の両面で存在感を示しました。守備時には粘り強い1対1と豊富なスプリントで相手のウインガーを封じ、攻撃時には鋭いクロスでチャンスを演出。トリッピアーの後継者としての期待に応えるシーズンとなりました。

リヴラメントの特長は、爆発的なスピードと積極的な攻撃参加です。右サイドを駆け上がり、縦への突破やカットインで相手守備を崩す力を持っています。また、フィジカルの強さも備えており、対人戦において安定感を発揮。さらに若さゆえの成長余地も大きく、プレミアリーグの激しい環境で経験を積むごとにプレーの幅を広げています。

市場価値は2025年9月時点で4,000万ユーロ(約68億円)。イングランド代表としても出場機会を得ており、国際舞台での経験がさらなる成長を後押ししています。迎えた2025/26シーズン序盤もニューカッスルの右サイドで重要な役割を担っており、22歳という年齢を考えれば今後数年でプレミアを代表するサイドバックへと成長する可能性を秘めています。

7位 リコ・ルイス(マンチェスター・シティFC)

4000万€(68億円)

2024/25シーズン、リコ・ルイスはマンチェスター・シティでさらなる成長を遂げました。右サイドバックだけでなく、中盤に絞ってプレーする「偽サイドバック」としても起用され、ペップ・グアルディオラ監督の戦術を的確に体現。リーグ戦では28試合に出場し、試合ごとに異なる役割を求められながらも安定したパフォーマンスを発揮しました。攻撃時にはビルドアップに関与し、守備時には高い位置でのプレッシングを担うなど多面的な貢献を見せました。

ルイスの特長は、卓越した戦術理解とテクニカルなプレー精度にあります。小柄ながらもプレッシャー下で落ち着いてボールを扱い、正確なパスで前線にボールを供給。守備では敏捷性を生かしたカバーリングと読みの鋭さで相手の攻撃を防ぎます。ポジションの柔軟性も高く、右SBに加え中盤でもプレーできるため、シティにとって非常に貴重な存在です。

市場価値は2025年9月時点で4,000万ユーロ(約68億円)。イングランド代表としても継続的に招集され、国際舞台で経験を積みつつあります。迎えた2025/26シーズン序盤もシティでローテーションの一角として出場を重ね、まだ20歳という若さを考えれば今後の伸びしろは計り知れません。将来的にはクラブと代表の両方で不可欠な存在になることが期待されています。

6位 ベン・ホワイト(アーセナルFC)

4500万€(76億5,000万円)

2024/25シーズン、ベン・ホワイトは右サイドバックとしてアーセナルの守備を支えました。もともとセンターバックや守備的MFでもプレーできる万能性を持つ彼は、アルテタ監督の戦術に柔軟に対応し、リーグ戦では17試合に出場。堅実な守備力と安定したビルドアップで高く評価され、攻守両面で大きな貢献を果たしました。特にブカヨ・サカとの右サイドのコンビネーションはプレミアでも屈指の破壊力を誇り、攻撃と守備の両面でバランスを取る重要な役割を担いました。

ホワイトの特長は、冷静な守備対応と戦術理解度の高さです。1対1の局面で相手をしっかり抑えつつ、ポジショニングの良さで大きなピンチを未然に防ぎます。また、ビルドアップ時には中央に絞ってパス回しに参加し、状況に応じて中盤の一員として振る舞うことも可能。サイドでの安定感と守備的な厚みは、アーセナルの強固な守備陣の基盤を形成しています。

市場価値は2025年9月時点で4,500万ユーロ(約76億5,000万円)。イングランド代表でも安定して招集され、国際舞台での経験を積み続けています。迎えた2025/26シーズン序盤もレギュラーとして変わらず右サイドを任されており、27歳という円熟期に差し掛かった今、クラブと代表双方で欠かせない存在です。今後も安定感のあるプレーでアーセナルの守備を支えていくことが期待されます。

5位 ジェレミー・フリンポン(リヴァプール)

5000万€(85億円)

今シーズン、フリンポンはバイエル・レバークーゼンでの大ブレイクを経てリヴァプールに移籍し、プレミアリーグでの新たな挑戦をスタートさせました。シーズン序盤から右サイドで抜群の推進力を発揮し、得点やアシストに直結するプレーを披露。攻撃の中心的存在となり、リヴァプールに欠かせないキーマンとなっています。

フリンポンの最大の武器は、圧倒的なスピードと縦への突破力です。サイドを一気に駆け上がり、鋭いドリブルで相手を置き去りにしてゴール前に迫る姿は、プレミアの舞台でも強烈なインパクトを与えています。加えて、クロス精度やゴール前への飛び込みのセンスも優れており、サイドバックでありながら得点力を兼ね備えている点は大きな魅力です。守備面でもハードワークを惜しまず、プレッシング強度の高いサッカーに適応できる点も評価されています。

市場価値は2025年9月時点で5,000万ユーロ(約85億円)。オランダ代表としてもEURO2024に出場し、国際舞台で経験を積みました。迎えた2025/26シーズン序盤もリヴァプールの右サイドでレギュラーとして起用されており、24歳という年齢を考えれば今後さらに成長していく余地は大きいでしょう。攻撃的サイドバックの新時代を象徴する存在として、今後もプレミアを席巻していくことが期待されます。

4位 ユリエン・ティンバー(アーセナルFC)

5500万€(93億5,000万円)

2024/25シーズン、ティンバーは前年度の大ケガから完全復活を遂げ、アーセナル守備陣に大きな安定をもたらしました。右サイドバックを主戦場としつつ、センターバックや左サイドでもプレーできる万能性を活かし、ミケル・アルテタ監督の戦術に柔軟に対応。リーグ戦では30試合に出場し、守備時の粘り強さと攻撃時のビルドアップ能力で高い評価を得ました。ケガ明けにもかかわらずフィジカルとスピードを維持し、落ち着いたプレーで再びレギュラーの座を確保しています。

ティンバーの特長は、戦術理解度の高さとボール扱いの巧さです。守備では1対1での冷静な対応に加え、ポジショニングとカバーリングで味方を助ける場面が多く見られます。攻撃面ではビルドアップの起点となり、内側に絞って中盤の一員のように振る舞う「偽SB」の役割もこなせる点が大きな強みです。そのため、サカとの右サイドの連携だけでなく、中央での組み立てもスムーズに進められるようになりました。

市場価値は2025年9月時点で5,500万ユーロ(約93億5,000万円)。オランダ代表でも復帰を果たし、EURO2024に出場して国際舞台で再び存在感を示しました。迎えた2025/26シーズン序盤もアーセナルの守備の中心としてプレーを続けており、24歳という若さを考えれば今後の成長も期待されます。怪我を克服し、プレミア屈指のマルチDFとしてキャリアを再び上昇軌道に乗せています。

3位 ジュール・クンデ(FCバルセロナ)

6500万€(110億5,000万円)

2024/25シーズン、クンデはバルセロナの守備陣において重要な役割を担い続けました。右サイドバックとセンターバックを兼務できる柔軟性を武器に、リーグ戦では30試合以上に出場。特に守備面での安定感は際立ち、1対1の強さとカバーリング能力でチームを支えました。また、ビルドアップ時には正確なパスと落ち着いた判断で後方から攻撃を組み立て、攻守両面で存在感を示しました。

クンデの特長は、フィジカルの強さと機動力を兼ね備えた守備力です。相手の速いウインガーにも対応できるスピードを持ち、空中戦でも競り負けない強さを発揮。さらにポジショニングが的確で、相手の攻撃を未然に防ぐ場面が多く見られます。攻撃参加は控えめながらも、バルセロナのビルドアップをスムーズにするパス能力は高く評価されています。

市場価値は2025年9月時点で6,500万ユーロ(約110億5,000万円)。フランス代表としてもEURO2024に出場し、国際舞台で経験を積みました。迎えた2025/26シーズン序盤も右サイドを主戦場にレギュラーとして起用されており、クラブと代表双方で安定したパフォーマンスを続けています。26歳という充実期に差しかかった今、経験と完成度を兼ね備えたディフェンダーとしてさらなる評価を高めていくでしょう。

2位 トレント・アレクサンダー=アーノルド(レアル・マドリード)

7500万€(127億5,000万円)

2024/25シーズン、トレント・アレクサンダー=アーノルドはリヴァプールで副キャプテンを務め、右サイドからの精度の高いクロスやロングパスで多くのチャンスを演出しました。時には中盤にポジションを移し、ゲームメイクを担う柔軟性も発揮。守備面での課題は指摘されつつも、攻撃の起点としての影響力は揺るがず、リヴァプールの戦術に欠かせない存在であり続けました。

その活躍を受け、2025/26シーズン開幕前にレアル・マドリードへ移籍。新天地で迎えた初年度は、ヴィニシウスやエムバペら強力なアタッカー陣を後方から支える役割を任されており、すでにラ・リーガでも先発出場を重ねています。持ち前の正確な右足からのクロスと展開力は、攻撃の幅を広げる大きな武器となっており、アンチェロッティ監督の下で新たな戦術的な役割を担いながら適応を進めています。

市場価値は2025年9月時点で7,500万ユーロ(約127億5,000万円)。イングランド代表としてもEURO2024に出場し、国際舞台で経験を積みました。26歳という充実期に差しかかり、今季はレアルの右サイドに新たな価値をもたらすシーズンとなることが期待されています。

1位 アクラフ・ハキミ(パリ・サンジェルマンFC)

8000万€(136億円)

2024/25シーズン、ハキミはパリ・サンジェルマンの右サイドバックとして不動の地位を築きました。リーグ・アンでは25試合に出場し、守備だけでなく攻撃面での貢献度の高さが際立ちました。縦への突破力と高精度のクロスで多くのチャンスを演出し、ゴールにも直結するプレーを披露。特にエンバペ退団後のチーム再編において、攻撃の推進力を担う存在として大きな役割を果たしました。チャンピオンズリーグでも豊富な経験を活かし、強豪相手に冷静なプレーを見せています。

ハキミの特長は、圧倒的なスピードと攻撃センスです。サイドを縦横無尽に駆け上がり、クロスやシュートで相手ゴールを脅かすだけでなく、時には中盤にポジションを移してビルドアップにも関与。守備面でもスピードを生かしたリカバリーでカウンターを防ぐ力を持ち、攻守両面で高水準のプレーを継続しています。

市場価値は2025年9月時点で8,000万ユーロ(約136億円)。モロッコ代表としても主力を務め、国際舞台で安定したパフォーマンスを披露。迎えた2025/26シーズン序盤もパリの右サイドを支え続けており、26歳という脂の乗った時期に差し掛かった今、世界最高の右サイドバックとの評価は揺るぎません。クラブと代表の双方で中心的な役割を果たし続ける存在です。

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まとめ

2025/2026シーズン開幕直後の右サイドバック市場価値ランキングでは、アクラフ・ハキミ(パリ・サンジェルマン/8000万ユーロ=約136億円)が首位に立ちました。圧倒的なスピードと攻撃性能に加え、守備面でも安定感を増しており、現代型サイドバックの完成形とも言える存在です。今季もパリの右サイドを支配する姿が期待されます。

2位には、トレント・アレクサンダー=アーノルド(レアル・マドリード/7500万ユーロ=約127億5000万円)がランクイン。リヴァプールから新天地へと移り、正確なキックと戦術理解を武器に中盤的役割もこなすそのスタイルは、今後のラ・リーガに新しい戦術的可能性をもたらすことでしょう。

続く3位は、ジュール・クンデ(バルセロナ/6500万ユーロ=約110億5000万円)。本職はセンターバックながら、右サイドでも高いレベルでプレーできるユーティリティ性が評価されています。さらに4位には、ユリエン・ティンバー(アーセナル/5500万ユーロ=約93億5000万円)が入り、ケガから復帰後の安定感あるプレーで市場価値を取り戻しました。5位には、爆発的なスピードで攻撃に厚みを加えるジェレミー・フリンポン(リヴァプール/5000万ユーロ=約85億円)がランクインし、攻撃的なサイドバックとして存在感を示しています。

今回のランキングからは、ハキミとアーノルドという二大スターが引き続きトップを争いながらも、その背後にはクンデやティンバー、フリンポンといった新世代・多様なスタイルの選手たちが続いている構図が見て取れます。右サイドバックは、もはや守備専任ではなく、攻撃とビルドアップを同時に担う「進化したポジション」。今シーズンも、このポジションから世界のサッカーを変える存在が生まれることは間違いないでしょう。

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