続いて紹介するのは、攻守両面で存在感を発揮する左サイドバック(LSB)です。伝統的には守備を主な役割とするポジションでしたが、現代サッカーにおいては攻撃参加が求められる場面も多く、クロス精度やオーバーラップのスピード、さらには中盤へ絞ってビルドアップに関わる柔軟性まで、多彩な能力が不可欠になっています。守備の安定と攻撃の推進力を両立できる選手こそが、高い市場価値を手にする傾向にあります。
2025/2026シーズン開幕直後のランキングでは、ヨーロッパの名門クラブで主力としてプレーする実力者に加え、若くして大きな評価を受ける才能も名を連ねています。サイドの上下動で存在感を示すタイプから、戦術的に中盤へポジションを移しながら試合を組み立てるタイプまで、幅広いスタイルの選手たちがしのぎを削っているのが特徴です。
本記事では、その左サイドバック市場価値ランキングTOP10を紹介し、クラブの攻守を支える頼れる存在から、今後さらなる飛躍が期待される若手まで、注目すべき左サイドバックたちを詳しく見ていきます。
市場価値ランキング – 左サイドバック編
8位 マルク・ククレジャ(チェルシーFC)
3500万€(59億5,000万円)
2024/25シーズン、ククレジャはチェルシーの左サイドバックとして安定感を取り戻した一年となりました。シーズン序盤はベン・チルウェルとのポジション争いが続きましたが、守備面での堅実さと豊富な運動量を評価され、リーグ戦では36試合に出場。攻撃面ではクロスやビルドアップのサポートを通じて貢献し、守備では1対1の強さと積極的なプレスで相手ウインガーを封じる場面が多く見られました。
ククレジャの特長は、豊富なスタミナと戦術理解度の高さです。攻守にわたって上下動を繰り返し、相手のサイド攻撃を封じながら味方の攻撃をサポートします。特に守備面でのポジショニングの良さが光り、危険なエリアを的確にカバーする能力はチームに安定をもたらしました。また、複数のポジションをこなせる柔軟性も持ち味で、3バックの左やウイングバックでも高水準のプレーを披露しています。
市場価値は2025年9月時点で3,500万ユーロ(約59億5,000万円)。スペイン代表としてもEURO2024に参加し、国際舞台での経験をさらに積みました。迎えた2025/26シーズン序盤もチェルシーで安定したパフォーマンスを続けており、戦術の多様化が進む中でも貴重なオプションとなっています。27歳と円熟期に差しかかり、今後は経験を活かしたリーダーシップも期待されています。
8位 テオ・エルナンデス(アルヒラル)
3500万€(59億5,000万円)
2024/25シーズン、テオ・エルナンデスは冬にACミランからアル・ヒラルへ移籍し、欧州トップレベルから中東リーグへの新たな挑戦を選びました。ミラン時代には左サイドで圧倒的な推進力を誇り、攻守両面で欠かせない存在として活躍しましたが、サウジアラビアでもその持ち味は健在。加入後すぐにスタメンに定着し、持ち前のスピードと豪快なオーバーラップで攻撃を牽引し、得点にも直結するクロスやシュートで存在感を示しました。
テオの最大の特長は、圧倒的なスピードとパワーを兼ね備えた攻撃力です。サイドライン際から一気に加速し、縦への突破やカットインからのシュートでゴールに迫ります。守備面では時折ポジショニングに課題を残すものの、フィジカルを生かした対人の強さでカバー。さらにスタミナも豊富で、試合を通じて高い強度を維持できる点も魅力です。
市場価値は2025年9月時点で3,500万ユーロ(約59億5,000万円)。フランス代表としてもEURO2024に出場し、国際舞台でその存在感を再確認させました。アル・ヒラル移籍後もトップレベルのパフォーマンスを続けており、サウジリーグのさらなる発展に貢献する選手として期待されています。まだ27歳と脂の乗った時期にあるテオは、欧州復帰の可能性も含めて今後の動向に注目が集まります。
8位 アントニー・ロビンソン(フラムFC)
3500万€(59億5,000万円)
2024/25シーズン、アントニー・ロビンソンはフラムの左サイドバックとしてリーグ戦36試合に出場し、守備と攻撃の両面で高い貢献を果たしました。特に対人守備の強さと豊富なスプリント能力でプレミア屈指の左SBと評価され、強豪相手の試合でも果敢な守備で存在感を示しました。攻撃面では縦への推進力を活かし、クロスからチャンスを生み出す場面が増加。アシスト数も例年より伸ばし、攻守両面で安定感を見せたシーズンとなりました。
ロビンソンの特長は、驚異的なスピードと運動量です。1試合を通じて上下動を繰り返し、守備では相手ウイングをスピードで封じ、攻撃時には一気に駆け上がって厚みを加えます。特にカウンター局面での対応力はプレミアでも高く評価され、フラムの守備戦術に不可欠な存在です。さらにアメリカ代表としてもコンスタントに出場し、国際舞台での経験を積んでいます。
市場価値は2025年9月時点で3,500万ユーロ(約59億5,000万円)。EUROに続く国際大会でも代表の主力として起用され、安定したパフォーマンスを披露しました。迎えた2025/26シーズン序盤もフラムで不動の左SBとして起用されており、その安定感はクラブに欠かせない要素となっています。28歳と選手として円熟期に入ったロビンソンは、今後さらなるステップアップを狙える逸材です。
8位 リッカルド・カラフィオーリ(アーセナルFC)
3500万€(59億5,000万円)
2024/25シーズン、カラフィオーリはボローニャからアーセナルへ移籍し、初のプレミアリーグ挑戦ながら早々に適応を見せました。リーグ戦では19試合に出場し、左サイドバックとしてだけでなく、センターバックでも起用されるなど多才さを発揮。守備の安定感と的確なビルドアップで評価を高め、アーセナルが最後まで優勝争いを演じる上で重要な役割を担いました。特にEURO2024でイタリア代表として存在感を示した流れをそのままクラブに持ち込み、国際舞台での経験をチームに還元しました。
カラフィオーリの特長は、柔軟な戦術理解と守備面での粘り強さです。1対1の対応では冷静かつ強靭なフィジカルを生かし、攻撃面では縦パスやサイドチェンジで試合を組み立てます。特にプレッシング回避能力の高さが光り、ビルドアップにおける貢献度はアーセナルの攻撃の安定に直結しました。また、空中戦の強さも持ち味で、セットプレーでも存在感を発揮します。
市場価値は2025年9月時点で3,500万ユーロ(約59億5,000万円)。まだ23歳と若く、ポジションの柔軟性から今後も出場機会を重ねて成長が期待されます。2025/26シーズン序盤もミケル・アルテタ監督の信頼を得て起用されており、アーセナルの将来を担うディフェンスの要としてさらなる飛躍が見込まれます。
8位 ラヤン・アイト=ヌーリ(マンチェスター・シティ)
3500万€(59億5,000万円)
2024/25シーズン、アイト=ヌーリはウルヴスでの活躍を経て冬にマンチェスター・シティへ加入しました。ペップ・グアルディオラ監督の下、主に左サイドバックやウイングバックとして起用され、特に攻撃参加の鋭さで存在感を示しました。ドリブル突破と縦への推進力はプレミアでもトップクラスであり、シティのポゼッションに新たなオプションを加えました。守備面でもプレッシング強度を発揮し、終盤戦の重要な試合でスタメンに抜擢されるなど監督からの信頼を勝ち取りました。
アイト=ヌーリの特長は、スピードとテクニックを兼ね備えた攻撃力です。サイドでボールを受けると素早い切り返しや縦への突破で相手を翻弄し、クロスやカットインから決定機を演出します。守備面では改善の余地を残すものの、豊富な運動量と粘り強い対応で成長を見せています。また、左サイドでのポジショニングセンスも向上しており、ビルドアップ時に内側に絞る動きもシティの戦術にフィットしつつあります。
市場価値は2025年9月時点で3,500万ユーロ(約59億5,000万円)。アルジェリア代表としても主力に定着し、国際舞台での経験を積んでいます。迎えた2025/26シーズン序盤もローテーションの一角として安定した出場機会を得ており、24歳という若さを考えれば今後さらに成長し、シティの左サイドを長期的に担う可能性を秘めています。
8位 アルバロ・カレーラス(レアル・マドリード)
3500万€(59億5,000万円)
2024/25シーズン、マンチェスター・ユナイテッドからベンフィカに渡っていたカレーラスは安定したプレーを披露し、その後レアル・マドリードに完全移籍という大きなステップアップを果たしました。リーガ初挑戦ながら短期間で適応し、カルロ・アンチェロッティ監督の下で主にカップ戦やローテーション起用を中心に出場。持ち味である豊富な運動量と攻撃参加の積極性で左サイドに新たなエネルギーを与えました。
カレーラスの特長は、攻守両面でアグレッシブに動き続けられるスタミナと、正確なクロスにあります。オーバーラップのタイミングが的確で、前線のストライカー陣との連携から決定機を演出する場面も多く見られました。守備面でも粘り強く相手を追い込み、1対1の対応力を高めている点が評価されています。まだ安定感に課題は残るものの、トップクラブの環境で急速な成長を遂げています。
市場価値は2025年9月時点で3,500万ユーロ(約59億5,000万円)。スペイン代表候補としても名が挙がっており、今後の飛躍が期待されています。迎えた2025/26シーズン序盤もローテーション要員として確実にプレータイムを得ており、22歳という若さを考えればさらなる伸びしろは十分。今後数年でマドリードの左サイドを任される存在へと成長する可能性を秘めています。
8位 ヨレル・ハト(チェルシーFC)
3500万€(59億5,000万円)
2024/25シーズン、アヤックスで急成長を遂げたヨレル・ハトはチェルシーへ移籍し、プレミアリーグ挑戦という大きなステップを踏み出しました。主に左サイドバックと左センターバックの両ポジションで起用され、特に守備の安定感と落ち着いたボールさばきで評価を高めました。加入直後から19歳とは思えない冷静さを発揮し、トップレベルのプレースピードにも対応。チェルシーが守備面で改善を見せた要因の一つとなりました。
ハトの特長は、戦術理解度の高さとポジショニングの的確さです。守備では相手の動きを先読みし、無駄のない対応でピンチを未然に防ぎます。フィジカルも強く、1対1の対人戦においても落ち着いて対応できる点は大きな魅力。また左足から繰り出す正確な縦パスはビルドアップの起点となり、守備だけでなく攻撃面でもチームに貢献しています。センターバックとサイドバックをこなせる柔軟性も監督にとって貴重なオプションです。
市場価値は2025年9月時点で3,500万ユーロ(約59億5,000万円)。オランダ代表としても既に出場を重ねており、国際舞台での経験を積みながら成長を続けています。迎えた2025/26シーズン序盤もチェルシーの守備ローテーションの一角として確実に起用されており、19歳という若さを考えれば将来的にプレミア屈指のDFへと飛躍する可能性は十分です。
7位 デスティニー・ウドジェ(トッテナム・ホットスパーFC)
4000万€(68億円)
2024/25シーズン、ウドジェはトッテナムの左サイドバックとして大きな成長を遂げました。アンジェ・ポステコグルー監督の攻撃的なスタイルの下で攻守にわたり存在感を発揮し、リーグ戦では25試合に出場。特に前線への積極的なオーバーラップとインサイドに絞ったポジショニングで攻撃をサポートし、複数のゴールとアシストを記録しました。守備面でも改善が見られ、対人戦での粘り強さとスピードを生かしたカバーリングで安定感を示しました。
ウドジェの特長は、スピードと推進力を武器にした攻撃参加です。左サイドを駆け上がり、的確なクロスやカットインからチャンスを演出できるほか、中盤に入り込んでビルドアップに関与する柔軟さも兼ね備えています。守備ではフィジカルを生かした1対1の対応力が強みで、若さゆえの荒さはあるものの成長が著しい選手です。
市場価値は2025年9月時点で4,000万ユーロ(約68億円)。イタリア代表としてもEURO2024に出場し、国際舞台で経験を積みました。迎えた2025/26シーズン序盤もトッテナムの主力としてスタメンに名を連ねており、21歳という年齢を考えれば今後さらに伸びしろが期待されます。プレミア屈指の攻撃的サイドバックとして、クラブと代表双方で不可欠な存在となりつつあります。
5位 ミロシュ・ケルケズ(リヴァプール)
4500万€(76億5,000万円)
2024/25シーズン、ケルケズはボーンマスでレギュラーの左サイドバックとして活躍しました。21歳ながらもプレミアリーグにおける安定感を示し、推進力あるオーバーラップと守備での粘り強さで評価を高めました。特に攻撃参加の積極性と高い運動量はチームの武器となり、強豪相手にも臆することなくパフォーマンスを発揮。若さと成長の余地を兼ね備えたプレーで、シーズンを通じて大きな注目を集めました。
その評価が実を結び、2025/26シーズンにリヴァプールへ移籍。アンフィールドでは即戦力として迎え入れられ、ロバートソンの後継者候補として期待されています。ケルケスの特長は、縦への推進力と守備対応のバランスにあり、攻撃時には積極的に高い位置を取り、鋭いクロスでチャンスメイク。守備ではスピードを生かしたカバーリングと1対1での強さでサイドを固めます。フィジカルの強さに加え、戦術理解度の高さからシステム変更にも柔軟に対応できる点も魅力です。
市場価値は2025年6月時点で4,500万ユーロ(約76億5,000万円)。ハンガリー代表としてもEURO2024で経験を積み、国際舞台での評価をさらに高めました。迎えた2025/26シーズン序盤もリヴァプールの左サイドで出場を重ねており、若き新戦力としてチームの未来を担う存在になりつつあります。
5位 マイルズ・ルイス=スケリー(アーセナルFC)
4500万€(76億5,000万円)
2024/25シーズン、ルイス=スケリーはアーセナルで大きな飛躍を遂げた若手の一人です。18歳という若さでトップチームにデビューすると、プレミアリーグや国内カップで継続的に出場機会を得て、ミケル・アルテタ監督からの信頼を着実に勝ち取りました。主に左サイドバックとしてプレーしましたが、中盤やウイングでも起用可能な柔軟性を見せ、攻守両面でポテンシャルの高さを発揮。まだ荒削りな部分はあるものの、その落ち着いたプレーは年齢を感じさせませんでした。
ルイス=スケリーの特長は、優れた戦術理解とビルドアップへの関与力です。ボールを持つと冷静にパスコースを探し、縦への推進力を持ったドリブルで前線に運ぶことも可能。守備面ではスピードを生かしたカバーリングが光り、対人戦でも粘り強さを見せています。複数ポジションをこなせる点はアルテタのシステムにフィットしており、チームにとって貴重な存在です。
市場価値は2025年9月時点で4,500万ユーロ(約76億5,000万円)。イングランド代表でもワールドカップ予選でアルバニア戦でA代表デビュー。さらに得点も決め、イングランド代表デビュー戦での最年少得点記録になりました。迎えた2025/26シーズン序盤も引き続き起用されており、トップクラブで経験を積める環境は彼の成長を大きく後押ししています。19歳という年齢を考えれば、今後さらに進化し、将来的に世界トップクラスのサイドバックへと成長する可能性を秘めています。
3位 フェデリコ・ディマルコ(インテルナツィオナーレ・ミラノ)
5000万€(85億円)
2024/25シーズン、ディマルコはインテルの左サイドを支える主力として安定したパフォーマンスを披露しました。セリエAでは34試合に出場し、持ち味である正確なクロスと豊富な上下動で攻撃を活性化。セットプレーのキッカーとしても重要な役割を担い、複数のアシストとゴールを記録しました。守備面でも改善が見られ、1対1での粘り強さとカバーリング能力で安定感をもたらし、インテルがタイトル争いを続ける上で欠かせない存在となりました。
ディマルコの特長は、左足から繰り出される高精度のクロスとシュートです。オーバーラップからのクロスはチームの得点源となり、時にはミドルシュートでゴールを狙う積極性も魅力。また、3バックの左でもウイングバックでもプレー可能な柔軟性を持ち、シモーネ・インザーギ監督の戦術に不可欠なピースです。キャプテンシーも備え、チームを鼓舞する姿勢も評価を高めています。
市場価値は2025年9月時点で5,000万ユーロ(約85億円)。イタリア代表としてもEURO2024で主力を務め、国際舞台での経験をさらに積み重ねました。迎えた2025/26シーズン序盤も引き続きスタメンとして出場を続け、攻撃と守備の両面で安定感を発揮しています。27歳という円熟期を迎えたディマルコは、今後数年にわたりインテルとイタリア代表の左サイドを支える中心的存在であり続けるでしょう。
3位 アルフォンソ・デイヴィス(バイエルン・ミュンヘン)
5000万€(85億円)
2024/25シーズン、アルフォンソ・デイヴィスはバイエルンの左サイドバックとして変わらぬ存在感を放ちました。ブンデスリーガでは19試合に出場し、圧倒的なスピードと推進力で攻撃を牽引。縦への突破からのクロスやカウンター時の爆発的なスプリントは健在で、バイエルンの攻撃に欠かせない武器となりました。守備面でも対人戦での粘り強さとスピードを生かしたリカバリーで貢献し、守備の安定にも寄与しました。
デイヴィスの最大の特長は、その爆発的なスピードと運動量です。サイドライン際を何度も往復し、攻撃では高い位置を取り続け、守備では自陣深くまで戻って相手を封じ込めるハードワークを欠かしません。さらにボールコントロールの安定感や攻撃参加のタイミングも成熟しており、クロスの精度も改善されてきています。若手時代の勢いに加え、戦術理解度の高さが加わり、より完成された選手へと進化しつつあります。
市場価値は2025年9月時点で5,000万ユーロ(約85億円)。カナダ代表としてもW杯予選や国際大会で主力を務め、代表の顔としての責任を果たしています。迎えた2025/26シーズン序盤も左サイドのレギュラーとして変わらず活躍しており、バイエルンにとって攻守両面で不可欠な存在です。24歳という年齢を考えれば、今後数年でキャリアのピークを迎える可能性が高く、世界最高の左サイドバックの一人としてその評価をさらに高めていくでしょう。
2位 アレハンドロ・バルデ(FCバルセロナ)
6000万€(102億円)
2024/25シーズン、アレハンドロ・バルデはバルセロナの左サイドバックとして順調な成長を遂げました。前シーズンは負傷に悩まされる時期もありましたが、復帰後は高いパフォーマンスを維持し、ラ・リーガで32試合に出場。豊富なスプリントと正確なクロスで攻撃を活性化させ、守備面でも1対1の強さとスピードを生かしたカバーリングで安定感を示しました。特にラミン・ヤマルやレヴァンドフスキとの連携はバルサの攻撃をスムーズにし、左サイドの躍動感を取り戻す要因となりました。
バルデの特長は、爆発的なスピードと攻撃参加の積極性です。縦への推進力で相手を押し込み、鋭いカットインからシュートやクロスを供給。守備面では相手ウインガーとの1対1に強く、カウンター局面でも素早く戻って危険を未然に防ぎます。技術的な成長も見られ、ビルドアップの起点として中央にポジションを取る柔軟なプレーも習得しつつあります。
市場価値は2025年9月時点で6,000万ユーロ(約102億円)。スペイン代表としてもEURO2024に出場し、若手ながら国際舞台での経験を積みました。迎えた2025/26シーズン序盤もスタメンで起用され続けており、まだ21歳と将来性は計り知れません。今後はバルセロナと代表双方で長期的に左サイドを任される選手へと成長していくことが期待されます。
1位 ヌーノ・メンデス(パリ・サンジェルマンFC)
7000万€(119億円)
2024/25シーズン、ヌーノ・メンデスはパリ・サンジェルマンの左サイドを支える絶対的存在として活躍しました。負傷に悩まされた過去のシーズンから復活し、リーグ・アンでは安定して出場を重ね、攻守にわたる高い貢献度を発揮。縦へのスプリントと高精度のクロスで攻撃に厚みを加え、守備面でもスピードを活かしたカバーリングで相手のカウンターを封じました。特にチャンピオンズリーグの大一番で見せた堂々としたプレーは、世界屈指の左サイドバックであることを証明しました。
メンデスの特長は、爆発的なスピードと攻撃参加の積極性にあります。ドリブルで相手を置き去りにする推進力を持ち、クロスから決定機を演出するだけでなく、自らシュートを狙う場面も多く見られます。また、守備面では1対1での対応力が高く、素早い戻りで危険を最小限に抑えることが可能。攻撃と守備を高い水準で両立できる点が最大の強みです。
市場価値は2025年9月時点で7,000万ユーロ(約119億円)。ポルトガル代表としてもEURO2024で主力を務め、国際舞台での経験をさらに積みました。迎えた2025/26シーズン序盤もスタメンに名を連ねており、23歳という若さを考えれば今後の伸びしろは計り知れません。世界トップクラスの左サイドバックとして、今後10年にわたりクラブと代表の両方で中心的な役割を担うことが期待されています。
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まとめ
2025/2026シーズン開幕直後の左サイドバック市場価値ランキングでは、ヌーノ・メンデス(パリ・サンジェルマン/7000万ユーロ=約119億円)がトップに立ちました。豊富なスピードと攻撃参加の積極性に加え、守備面でも着実に成長を見せており、現代型サイドバックの代表格として高い評価を受けています。
2位には、バルセロナで不動の存在となったアレハンドロ・バルデ(6000万ユーロ=約102億円)がランクイン。安定した上下動と戦術理解度の高さでクラブの攻撃を支え、着実に評価を伸ばしています。さらに3位には、フェデリコ・ディマルコ(インテル)とアルフォンソ・デイヴィス(バイエルン)が並びました。ディマルコは正確なクロスとセットプレーの武器を持ち、デイヴィスは爆発的なスピードと突破力で依然として世界屈指のサイドバックとして認知されています。
また、5位にはミロシュ・ケルケズ(リヴァプール)とマイルズ・ルイス=スケリー(アーセナル)の2人が並びました。ケルケスはオランダでの成長を経てプレミアリーグで存在感を発揮しつつあり、ルイス=スケリーは10代ながら高い評価を受ける注目株であり、今後の飛躍に大きな期待が寄せられています。
今回のランキングからは、ヌーノ・メンデスやバルデといった若手が早くもトップに名を連ねる一方で、デイヴィスやディマルコといった実績ある選手が地位を維持しており、世代交代と実力者の共存が進んでいることが分かります。左サイドバックは現代サッカーにおいて攻撃と守備の両面で不可欠なポジションであり、今シーズンもその動向がクラブの成績に大きな影響を与えることになるでしょう。

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