【最新版 2025/2026シーズン開幕直後】ゴールキーパーの市場価値ランキングTOP10 

最後に紹介するのは、チームの命運を握る最終防衛ライン、ゴールキーパー(GK)です。ゴールを守ることはもちろん、現代サッカーにおいてはシュートストップに加え、足元の技術やビルドアップへの参加、正確なロングフィードによる攻撃の起点としての役割まで求められています。かつては守備専門のポジションと見られることもありましたが、今では「最後の砦」であると同時に「最初の司令塔」として進化を遂げているのが特徴です。

2025/2026シーズン開幕直後の市場価値ランキングでは、ビッグクラブで不動の地位を築いた守護神から、新世代の逸材までが名を連ねています。安定感ある経験豊富なGKと、将来性を高く評価される若手が混在しており、まさに世代交代の過渡期にあるポジションといえるでしょう。

本記事では、そのゴールキーパー市場価値ランキングTOP10を紹介し、世界の舞台でクラブのゴールを守る絶対的な存在から、今後さらなる飛躍が期待される新鋭まで、注目の守護神たちを詳しく見ていきます。

目次

市場価値ランキング – ゴールキーパー編

9位 ウナイ・シモン(アスレティック・ビルバオ)

2800万€(47億6,000万円)

2024/25シーズン、ウナイ・シモンはアスレティック・ビルバオの守護神として安定したシーズンを送りました。リーグ戦全体を通して21試合出場し、シュートストップの確実さと冷静な判断でチームを支え、クリーンシートも二桁に迫る数字を記録。堅実なプレーでビルバオの守備を引き締めただけでなく、後方からのビルドアップにも貢献し、若手選手が多いチームの精神的支柱となりました。

シモンの強みは、1対1の場面での反射神経と、ハイボール処理の安定感です。ゴール前での鋭い飛び出しやポジショニングの正確さはリーガでも高く評価されており、派手さはないものの「堅実さ」で監督やチームメイトからの信頼を勝ち取っています。さらに足元の技術も着実に向上しており、後方から試合を組み立てる現代型GKとしての成長も見せています。

市場価値は2025年9月時点で2,800万ユーロ(約47億6,000万円)。スペイン代表の正GKとしても確固たる地位を築いており、EURO2024でも安定感あるパフォーマンスで評価を高めました。迎えた2025/26シーズンも、ラ・リーガ屈指の信頼できる守護神として、ビルバオの堅守を支え続けています。

9位 アナトリー・トルビン(SLベンフィカ)

2800万€(47億6,000万円)

2024/25シーズン、トルビンはベンフィカの正GKとして公式戦に多数出場し、ポルトガルリーグで抜群の安定感を発揮しました。ビルドアップ能力に優れた現代型GKとして評価が高く、ショートパスや正確なフィードで後方から攻撃のリズムを作り出すプレーはチームに欠かせない存在。リーグ戦では数多くのセーブを記録し、チームの上位進出に大きく貢献しました。

トルビンの強みは、身長1m99cmを生かしたセービングと、冷静な判断力にあります。反射神経の鋭さで至近距離からのシュートを止める一方、ハイボール処理やエリアマネジメントにも長けており、ゴール前で大きな安心感を与えます。また、足元の技術を活かして積極的にビルドアップに参加するため、モダンなスタイルを志向するベンフィカの戦術に完全にフィットしています。

市場価値は2025年9月時点で2,800万ユーロ(約47億6,000万円)。ウクライナ代表でも正GKを務め、EURO2024でも国際舞台で経験を重ねました。迎えた2025/26シーズン序盤もベンフィカで守護神の座を譲らず、さらなる飛躍が期待されています。若干24歳という年齢を考えると、今後欧州のビッグクラブからの関心が高まる可能性も十分です。

6位 リュカ・シュヴァリエ(パリ・サンジェルマン)

3000万€(51億円)

2024/25シーズン、リュカ・シュヴァリエはリールの守護神としてフル稼働しました。リーグ・アンで34試合に出場し、鋭い反射神経を活かしたセービングと安定したパフォーマンスで多くの勝点をもたらしました。特にビッグクラブ相手の試合でも堂々としたプレーを見せ、リーグ屈指の若手GKとして評価を一気に高めました。クリーンシート数も上位に入り、リールの堅守を象徴する存在となりました。

その活躍が認められ、2025/26シーズン開幕前にパリ・サンジェルマンへ移籍。ドンナルンマ退団後のGK補強として大きな注目を集め、早速出場機会を得ています。シュヴァリエの強みは、反射神経を生かした1対1のセービングに加え、足元の技術の高さです。ビルドアップにも積極的に関わる姿勢を持ち、モダンなGKとしてチームの攻撃を後方から支えます。まだ若手ながら落ち着いた振る舞いでゴール前に安定感を与え、今後数年でさらなる飛躍が期待されています。

市場価値は2025年9月時点で3,000万ユーロ(約51億円)。フランス代表の将来を担う守護神候補としても注目されており、代表デビューも時間の問題とされています。今シーズンのPSGでは正GKの座を巡る競争が激しいものの、順調に適応を進めており、若き新戦力として強豪クラブのゴールを任される日も近いでしょう。

6位 ジョルジ・ママルダシュヴィリ(リヴァプール)

3000万€(51億円)

2024/25シーズン、ママルダシュヴィリはバレンシアで圧倒的な存在感を放ち、その活躍が評価されてリヴァプールへ移籍しました。長身とリーチを活かしたセービングはラ・リーガ時代から高く評価されており、シーズンを通じて数々の決定的ピンチを防いだ姿は「守護神」の名にふさわしいものでした。新天地アンフィールドでも早速存在感を発揮し、プレミアリーグのスピードにも適応しながらチームの後方を支えています。

ママルダシュヴィリの最大の特長は、ゴール前での圧倒的な支配力です。身長1m97cmの体格を活かしたハイボール処理と反射神経を生かしたシュートストップは欧州でも屈指のレベルにあり、1対1の場面でも高いセーブ率を誇ります。また、足元のプレーにも改善が見られ、リヴァプールのビルドアップに積極的に関与する姿勢も評価を集めています。

市場価値は2025年9月時点で3,000万ユーロ(約51億円)。ジョージア代表としてEURO2024でも好セーブを連発し、国際的な評価をさらに高めました。迎えた2025/26シーズン序盤も、アリソンから正GKの座を継ぐ候補として注目されており、プレミアでの経験を積むごとに評価を上げています。リヴァプールの未来を担う新守護神として、大きな期待が寄せられています。

6位 バルト・フェルブルッヘン(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC)

3000万€(51億円)

2024/25シーズン、バルト・フェルブルッヘンはブライトンの守護神としてプレミアリーグで評価を高めました。移籍初年度から正GKの座を勝ち取り、リーグ戦では安定感あるパフォーマンスを披露。シュートストップの確実さに加え、後方からのビルドアップ参加でも貢献し、攻撃的スタイルを志向するチームに欠かせない存在となりました。若干23歳ながら落ち着いたプレーぶりで、すでにプレミア屈指の若手GKとして注目を集めています。

フェルブルッゲンの特長は、俊敏な反射神経と足元の技術にあります。至近距離からのシュートにも素早く反応できるセービング能力に加え、両足で正確にボールを扱えるため、最終ラインから組み立てる現代的なスタイルに適応。さらに高い集中力と安定感を備えており、試合を通じて大きなミスが少ない点も信頼を集める理由です。

市場価値は2025年9月時点で3,000万ユーロ(約51億円)。オランダ代表としても継続的に招集され、EURO2024でも国際舞台で経験を積みました。迎えた2025/26シーズン序盤もブライトンの正GKとして出場を重ね、欧州のビッグクラブから関心を寄せられる存在になっています。今後数年でさらなるステップアップを果たす可能性が高い有望株です。

5位 グリエルモ・ヴィカーリオ(トッテナム・ホットスパーFC)

3200万€(54億4,000万円)

2024/25シーズン、グリエルモ・ヴィカーリオはトッテナムの守護神として安定したプレーを披露しました。セリエAから移籍して2年目となったプレミアリーグでも揺るぎない信頼を得ており、リーグ戦では鋭いシュートストップと冷静な判断力でチームを救う場面が数多くありました。特に強豪相手の試合で見せたビッグセーブは評価を高め、勝点を拾う大きな要因となりました。

ヴィカーリオの特長は、俊敏な反射神経とポジショニングの良さです。ゴール前での1対1の強さに加え、ハイボールの処理も安定しており、安心感を与えるタイプのGKです。また、足元の技術も着実に改善されており、ビルドアップにも積極的に関わる姿勢を見せています。派手さはないものの、堅実さを重視したプレースタイルで監督から厚い信頼を寄せられています。

市場価値は2025年9月時点で3,200万ユーロ(約54億4,000万円)。イタリア代表としても継続的に招集され、国際舞台での経験を重ねています。迎えた2025/26シーズン序盤もトッテナムの守護神としてゴールを守り続けており、チームの上位進出に欠かせない存在となっています。28歳というGKとして脂の乗った時期に差しかかり、今後数年にわたってクラブと代表双方で重要な役割を担うことが期待されます。

1位 グレゴール・コベル(ボルシア・ドルトムント)

4000万€(68億円)

2024/25シーズン、グレゴール・コベルはドルトムントの守護神として大車輪の活躍を見せました。ブンデスリーガでは32試合に出場し、安定感抜群のセービングで数多くの勝点をチームにもたらしました。特にチャンピオンズリーグでは強豪相手に神がかり的なセーブを連発し、クラブのベスト8進出に大きく貢献。ビッグマッチでの勝負強さが改めて証明されました。

コベルの特長は、鋭い反射神経と広い守備範囲です。1対1の場面での冷静さ、ハイボールへの対応力、さらに後方からのビルドアップにも積極的に関与できる足元の技術を兼ね備えています。身長195cmの恵まれた体格を活かしたセービングは圧巻で、ドルトムントの守備に安定感をもたらすだけでなく、精神的支柱としての役割も担っています。

市場価値は2025年9月時点で4,000万ユーロ(約68億円)。スイス代表の正GKとしても安定して出場を重ね、国際舞台でも評価を上げ続けています。迎えた2025/26シーズン序盤もブンデスで安定したパフォーマンスを維持しており、欧州でも屈指の守護神として地位を確立。27歳という年齢からも、これから数年間はキャリアのピークを迎えることが予想されます。

1位 ダビド・ラヤ(アーセナルFC)

4000万€(68億円)

2024/25シーズン、ダビド・ラヤはアーセナルの正GKとしてチームの快進撃を最後方から支えました。ブレントフォードから加入して2年目を迎えたシーズンでは、リーグ戦を通じて安定したセービングを披露し、ビルドアップの起点としても機能。特に足元の技術と正確なロングフィードはアルテタ監督の戦術に欠かせない要素であり、攻守両面でチームに貢献しました。

ラヤの特長は、ショットストップの確実さと足元の安定感です。身長はさほど高くないものの、反射神経の鋭さとポジショニングの良さで1対1の場面に強く、さらに積極的な飛び出しでピンチを未然に防ぎます。また、ゴールキーパーながら攻撃の組み立てに深く関わり、DFラインの一員のようにプレーできる点はプレミアでも屈指。アーセナルのハイライン戦術を可能にしている存在といえます。

市場価値は2025年9月時点で4,000万ユーロ(約68億円)。スペイン代表としてもEURO2024に参加し、国際舞台での経験を積みました。迎えた2025/26シーズン序盤も正守護神の座を譲らず、プレミアリーグ優勝争いを目指すアーセナルに不可欠な存在となっています。29歳という脂の乗った時期に入り、今後数年はクラブと代表双方で最重要のGKとしての地位を確立していくでしょう。

1位 ジャンルイジ・ドンナルンマ(マンチェスター・シティ)

4000万€(68億円)

2024/25シーズン、ドンナルンマはパリ・サンジェルマンで守護神として活躍し、リーグ・アンで数多くのビッグセーブを披露しました。圧倒的な体格と反射神経を武器に安定感を増し、CLでも強豪相手に好守を連発。そんな彼は2025/26シーズン開幕前にマンチェスター・シティへ移籍し、欧州でも最も注目されたGK補強の一人となりました。

ドンナルンマの最大の特長は、2m近い長身から繰り出される圧倒的なシュートストップ能力です。ゴール前での存在感は絶大で、至近距離のシュートにも反応できる敏捷性を兼ね備えています。また、空中戦での強さや安定したキャッチングはプレミアリーグのフィジカルな環境にも適しており、シティのハイライン戦術を支える最後の砦として期待されています。足元のプレーについては課題もありますが、年々改善が見られ、ビルドアップへの関与も増しています。

市場価値は2025年9月時点で4,000万ユーロ(約68億円)。イタリア代表の守護神としてEURO2024でもゴールを守り続け、国際舞台での経験も豊富です。迎えた2025/26シーズン序盤からプレミアに適応しつつあり、ペップ・グアルディオラの下でさらなる成長が期待されています。26歳という年齢からも、今後数年にわたり世界屈指のGKとしてシティの黄金期を支える存在になるでしょう。

1位 ディオゴ・コスタ(FCポルト)

4000万€(68億円)

2024/25シーズン、ディオゴ・コスタはポルトの絶対的守護神として公式戦にフル稼働しました。リーグ戦ではクリーンシートを多数記録し、安定感抜群のセービングでチームの堅守を支えました。特にチャンピオンズリーグではPK戦での強さを発揮し、勝負強さを見せつける場面もあり、欧州全体で評価をさらに高めています。

コスタの特長は、シュートストップの確実さとPKストッパーとしての能力です。190cmを超える体格を持ちながらも俊敏で、至近距離の反応にも優れています。また、足元の技術と精度の高いキックも魅力で、後方からのビルドアップで試合のリズムを作ることが可能。現代型GKとして攻守両面に貢献できる数少ない存在です。さらに、ハイボール処理やエリアマネジメントにも優れ、ゴール前に絶対的な安心感を与えます。

市場価値は2025年6月時点で4,000万ユーロ(約68億円)。ポルトガル代表の正GKとしてもEURO2024に出場し、国際舞台での経験を重ねています。迎えた2025/26シーズン序盤もポルトで正守護神の座を揺るがすことなく守り続け、クラブと代表双方で中核を担う存在。26歳という若さを考えれば、今後数年でさらに評価を高め、ビッグクラブからの関心を集める可能性も高いでしょう。

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まとめ

2025/2026シーズン開幕直後のゴールキーパー市場価値ランキングでは、グレゴール・コーベル(ドルトムント)ダビド・ラヤ(アーセナル)ジャンルイジ・ドンナルンマ(マンチェスター・シティ)ディオゴ・コスタ(ポルト)の4人がいずれも4000万ユーロ(約68億円)で並び、同率1位となりました。シュートストップに優れるタイプから、ビルドアップ能力に長けたタイプまで、それぞれ異なる特徴を持つ守護神たちが横並びの評価を受けているのは、ポジション全体の拮抗したレベルの高さを示しています。

この顔ぶれの中でも、ドンナルンマやコスタのように代表でも主力を務める若手GK、ラヤのように足元の技術でビルドアップに貢献するGK、そしてコーベルのように安定感抜群の守備で評価されるGKと、異なるスタイルが同じ価値に収まっている点は非常に興味深いところです。

一方で、5位にはグリエルモ・ヴィカーリオ(トッテナム/3200万ユーロ=約54億4000万円)がランクイン。プレミアリーグで着実に評価を高めている守護神であり、ここからトップグループに迫れるかどうかが注目されます。

今回のランキングからは、ゴールキーパーというポジションが「絶対的エースが突出する構図」ではなく、「複数の実力者が拮抗する群雄割拠の時代」に入っていることが明らかになりました。最後の砦であると同時に攻撃の起点ともなる守護神たちのパフォーマンスが、今シーズンもクラブの明暗を大きく左右することでしょう。

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