続いて紹介するのは、チームのバランスを保ち、攻守をつなぐ要となるディフェンシブミッドフィルダー(DMF)です。中盤の底から相手の攻撃を食い止め、ボール奪取やカバーリングで守備を安定させるだけでなく、攻撃の第一歩となるビルドアップを担うなど、その役割は年々多様化しています。単なる「守備専任」ではなく、現代サッカーではパス能力や戦術理解も求められる、非常に重要なポジションです。
2025/2026シーズン開幕直後のランキングには、欧州トップクラブの中盤を支える名手たちが揃いました。フィジカルの強さを活かして相手の攻撃を封じる選手から、展開力や配球力でチームの攻撃を加速させるタイプまで、異なる特徴を持ちながらも共通して「チームに不可欠な存在」として高い評価を受けています。
本記事では、その守備的ミッドフィルダー市場価値ランキングTOP10を紹介し、クラブの戦術を支える縁の下の力持ちから、すでに世界トップクラスに成長した若手まで、今もっとも注目すべき中盤の守護神たちを詳しく見ていきます。
市場価値ランキング – ディフェンシブミッドフィルダー編
10位 ヨシュア・キミッヒ(バイエルン・ミュンヘン)
4500万€(76億5,000万円)
2024/25シーズン、キミッヒはバイエルンの中盤で依然として高い存在感を放ちました。リーグ戦では安定したパフォーマンスを維持し、ゲームの流れをコントロールする司令塔として活躍。出場試合数こそやや抑え気味でしたが、要所での正確なパスと展開力、そしてリーダーシップでチームを支えました。右サイドバックでもプレーできる万能性を持ちつつ、中盤での配球力と守備の読みの良さが際立っています。
キミッヒの強みは、戦術理解度とビルドアップ能力です。中盤の底から試合を組み立てる姿勢は年々成熟し、長短織り交ぜたパスで攻撃にアクセントを加えます。加えてセットプレーのキッカーとしても信頼されており、FKやCKからチャンスを演出する力も健在です。守備面では機動力と読みを活かし、危険なエリアを素早くカバーする働きで安定感を与えました。
市場価値は2025年9月時点で4,500万ユーロ(約76億5,000万円)。ドイツ代表としてもEURO2024に出場し、豊富な経験とリーダーシップを発揮しました。迎えた2025/26シーズンも主力としてプレーを続けており、若手が台頭する中でも中盤に不可欠なピースであり続けています。30歳を迎えてなお衰えを見せないその安定感は、バイエルンにとって計り知れない価値を持っています。
10位 アンジェロ・スティラー(VfBシュトゥットガルト)
4500万€(76億5,000万円)
2024/25シーズン、スティラーはシュトゥットガルトの守備的MFとしてブンデスリーガで安定した活躍を見せました。リーグ戦では30試合以上に出場し、1ゴール8アシストを記録。派手さこそないものの、的確なポジショニングと堅実なパスワークで中盤を引き締め、チームの躍進に大きく貢献しました。守備の読みとカバーリング能力に優れ、相手の攻撃を未然に防ぐ働きは、監督から高い評価を受けています。
スティラーの強みは、ボールをシンプルに動かす冷静さと、相手の攻撃を寸断する守備力です。特に中盤の底でボールを奪取した後、素早く攻撃につなげる切り替えの速さはシュトゥットガルトの戦術に欠かせない要素。試合を通して大きなミスをしない安定感があり、ビルドアップの起点としても信頼を集めています。また若手選手ながらリーダーシップを発揮し、中盤での存在感を日に日に増しています。
市場価値は2025年9月時点で4,500万ユーロ(約76億5,000万円)。ドイツ代表への招集経験もあり、将来的には中盤の主力として定着が期待される逸材です。迎えた2025/26シーズンもすでに開幕からスタメンで起用されており、シュトゥットガルトの躍進を支えるキープレイヤーとなっています。24歳という年齢を考えれば、今後さらなる飛躍が見込まれる有望株と言えるでしょう。
10位 マヌエル・ウガルテ(マンチェスター・ユナイテッド)
4500万€(76億5,000万円)
2024/25シーズン、ウガルテはパリ・サンジェルマンから移籍した後、マンチェスター・ユナイテッドの中盤で重要な役割を担いました。プレミアリーグでは持ち前のボール奪取力と激しいプレスで存在感を発揮し、守備の安定に大きく貢献。ユナイテッドはシーズンを通して浮き沈みがありましたが、ウガルテのハードワークはチームに不可欠なものとなりました。特に中盤のデュエルでの強さと高い集中力は、ビッグマッチでも光るものがありました。
ウガルテの特長は、相手の攻撃を遮断する守備的センスと、運動量に裏打ちされたプレッシングです。ボールを奪った後はシンプルにパスをつなぎ、攻撃の第一歩を確実に支えます。攻撃面では派手さはないものの、的確な位置取りと素早い切り替えでセカンドボールを拾い続け、味方に安心感を与えるタイプのMFです。
市場価値は2025年9月時点で4,500万ユーロ(約76億5,000万円)。ウルグアイ代表としても活躍しており、コパ・アメリカでも中盤の主力としてプレーしました。迎えた2025/26シーズン序盤も既にプレミアで複数試合に出場し、ハイレベルな環境でも適応力を示しています。24歳とキャリアのピークに差し掛かる年代にあり、ユナイテッドの再建において重要なピースとなることが期待されます。
10位 アダム・ウォートン(クリスタル・パレスFC)
4500万€(76億5,000万円)
2024/25シーズン、アダム・ウォートンはクリスタル・パレスの中盤で頭角を現し、プレミアリーグの新鋭として注目を集めました。リーグ戦では20試合以上に出場し、2アシストを記録。ボール奪取力と展開力を兼ね備え、チームの攻守をスムーズにつなぐ役割を果たしました。特に大一番での落ち着いたプレーや、劣勢時に流れを変える積極的な姿勢は、若手とは思えない成熟度を感じさせました。
ウォートンの特長は、的確なポジショニングと冷静な判断力です。守備面では相手の動きを読んでインターセプトを狙い、攻撃面では縦に速いパスやサイドチェンジでリズムを生み出します。フィジカルの強さよりも知的なプレーで勝負するタイプであり、試合を通して大きなミスをしない安定感が魅力です。まだ21歳と若いため、経験を積むことでプレースピードへの適応や守備強度がさらに向上する余地があります。
市場価値は2025年9月時点で4,500万ユーロ(約76億5,000万円)。イングランド代表としてもA代表デビューを果たし、将来の中盤を担う人材として期待されています。2025/26シーズンもすでにプレミアでスタメン出場を続けており、クリスタル・パレスの中心選手として確固たる地位を築きつつあります。今後さらなるステップアップが期待される逸材です。
8位 モルテン・ヒュルマンド(スポルティングCP)
5000万€(85億円)
2024/25シーズン、ヒュルマンドはスポルティングCPの守備的MFとして安定感抜群のプレーを披露しました。リーグ戦では28試合に出場し、堅実な守備と中盤での存在感でチームのリーガ優勝争いに貢献。危険なエリアをカバーする位置取りと冷静な判断力で相手の攻撃を封じ、ポルトガル国内だけでなく欧州カップ戦でも評価を高めました。特にビッグマッチで見せたボール奪取の安定感は、チームに大きな安心感をもたらしました。
ヒュルマンドの特長は、相手の攻撃を寸断する守備的センスと、無駄のないシンプルな配球です。激しいデュエルでも怯まないフィジカルの強さを持ち、中盤での1対1に強さを発揮。奪ったボールをシンプルに味方へ預けることで攻撃のリズムを作り、試合を落ち着かせる力があります。さらに豊富な運動量で広い範囲をカバーし続ける持久力も大きな武器です。
市場価値は2025年9月時点で5,000万ユーロ(約85億円)。デンマーク代表としても定位置を確保し、EURO2024では安定した守備で国際舞台でも存在感を示しました。迎えた2025/26シーズンも既に開幕からリーグ戦に出場しており、中盤の守備的要として不動の地位を築いています。26歳と脂の乗る時期を迎えたヒュルマンドは、今後さらに評価を高め、ビッグクラブ移籍の可能性も視野に入るでしょう。
8位 アマドゥ・オナナ(アストン・ヴィラ)
5000万€(85億円)
2024/25シーズン、エヴァートンで主力を務めたアマドゥ・オナナは、シーズン終了後にアストン・ヴィラへ移籍しました。プレミアリーグ屈指のフィジカルを誇る守備的MFとして注目されてきた彼は、190cmを超える長身と強靭な体格を武器に、中盤で圧倒的な存在感を発揮。ボール奪取力と空中戦の強さで相手の攻撃を寸断し、加えて前線への推進力も兼ね備える万能型として評価を高めています。
オナナの特長は、守備力だけにとどまらない総合的な中盤支配力です。対人守備での強さはもちろん、前に持ち運ぶ力とダイナミズムはチームに勢いを与え、時に決定的な場面に絡む攻撃参加も見せます。加えてビルドアップにおいてもシンプルかつ確実なパスで試合を落ち着かせることができ、守備的MFとして理想的なバランスを備えています。
市場価値は2025年6月時点で5,000万ユーロ(約85億円)。ベルギー代表としても定期的に招集され、国際舞台での経験を積みながら着実に成長を続けています。迎えた2025/26シーズン序盤もヴィラの中盤に定着し、チャンピオンズリーグ出場権を得た新天地でさらなる飛躍が期待されます。クラブにとっても代表にとっても、今後数年の成長がチームの躍進に直結する重要な選手といえるでしょう。
7位 アレクサンダル・パヴロヴィッチ(バイエルン・ミュンヘン)
5500万€(93億5,000万円)
2024/25シーズン、パヴロヴィッチはバイエルンの中盤で飛躍を遂げました。リーグ戦では25試合以上に出場し、2ゴール4アシストを記録。ティーンエイジャーながら落ち着いたプレーを披露し、試合のテンポを整える役割を担いました。ベテランのキミッヒやゴレツカと共存しながらも、自身のポジションを確立し、ブンデスリーガの新星として注目を浴びました。チャンピオンズリーグでも出場機会を得ており、ビッグクラブ相手にも臆せずプレーする姿勢は高く評価されています。
パヴロヴィッチの強みは、的確な判断力とパスの安定感です。中盤でボールを持った際、シンプルかつ効率的に味方へ配球し、攻撃の流れを滞らせません。守備面では冷静な読みと位置取りで相手の攻撃を防ぎ、必要な場面では強度の高いタックルも見せます。若さに似合わぬ成熟度と試合運びのセンスは、将来のバイエルンを背負うにふさわしいものです。
市場価値は2025年6月時点で5,500万ユーロ(約93億5,000万円)。ドイツ代表としてもデビューを果たし、EURO2024のメンバー入りを経験。国際舞台で得た経験は彼の成長をさらに加速させました。迎えた2025/26シーズン序盤もスタメン出場を重ね、すでに中盤の主力の一人として信頼を得ています。19歳という若さを考えれば、今後さらなる飛躍が期待される逸材であり、ドイツサッカーの未来を担う存在といえるでしょう。
6位 マルティン・スビメンディ(アーセナル)
6000万€(102億円)
2024/25シーズンまでレアル・ソシエダで不動の守備的MFとしてプレーしていたスビメンディは、夏の移籍市場でアーセナルへと加入しました。以前からプレミアリーグの複数クラブが関心を示していた中で、アルテタ監督の強い希望によりロンドン行きが実現。堅実でインテリジェントな守備的MFを獲得したことで、アーセナルの中盤はさらに厚みを増しました。
スビメンディの持ち味は、的確なポジショニングと安定した守備力にあります。無駄のないカバーリングと冷静な読みで相手の攻撃を寸断し、ボール奪取後にはシンプルかつ精度の高いパスで試合を落ち着かせることができます。派手さはないものの、チームに安定をもたらす「見えない貢献」が際立つタイプであり、戦術理解度の高さから新天地でも順応が早い点が強みです。また、CLなど国際舞台での経験も豊富で、アーセナルに不足していた勝負強さを補う存在として期待されています。
市場価値は2025年6月時点で6,000万ユーロ(約102億円)。スペイン代表でも継続的に招集されており、EURO2024を経て代表での序列も上昇中です。迎えた2025/26シーズン序盤はアーセナルのアンカーとして先発出場を重ねており、デクラン・ライスやウーデゴールと形成する中盤トリオは、プレミア屈指の完成度を誇るユニットになりつつあります。アルテタの理想とするスタイルを体現する存在として、スビメンディの存在感はますます大きくなっています。
4位 オーレリアン・チュアメニ(レアル・マドリード)
7500万€(127億5,000万円)
2024/25シーズン、チュアメニはレアル・マドリードの中盤で守備的MFとして存在感を発揮しました。ラ・リーガでは安定した出場機会を得て、相手の攻撃を未然に防ぐ読みの鋭さと、ボール奪取力で中盤を引き締めました。怪我による一時的な離脱もありましたが、復帰後はすぐにレギュラーに復帰し、カマヴィンガやバルベルデ、ベリンガムらと強力な中盤を形成。チャンピオンズリーグでも守備的な安定感を提供し、ビッグマッチで信頼を置かれる存在となっています。
チュアメニの特長は、フィジカルの強さと守備範囲の広さです。中盤の広いエリアをカバーできる走力を持ち、デュエルの場面でも圧倒的な強さを発揮します。加えて、ボール奪取後には縦に速いパスを供給し、攻撃の第一歩を作れる展開力も兼備。高さを生かした空中戦の強さもあり、セットプレー守備や攻撃のターゲットとしても貴重な存在です。
市場価値は2025年9月時点で7,500万ユーロ(約127億5,000万円)。フランス代表としても定位置を確保し、EURO2024では中盤の守備の要として活躍しました。迎えた2025/26シーズン序盤もラ・リーガでスタメンを務め、順調にパフォーマンスを維持しています。25歳という成長期の真っただ中にあり、今後さらに経験を積むことで、世界最高クラスの守備的MFへと進化することが期待されます。
4位 ライアン・フラーフェンベルフ(リヴァプールFC)
7500万€(127億5,000万円)
2024/25シーズン、フラーフェンベルフはリヴァプールの中盤で存在感を高めました。バイエルンから加入して2年目を迎え、プレミアリーグに適応した彼は、リーグ戦で30試合以上に出場し4アシストを記録。高い身体能力とスケールの大きなプレーで攻守に貢献し、特にビッグマッチでの躍動感あるパフォーマンスは評価を集めました。新たな中盤再編を進めるリヴァプールにおいて、将来を託せる存在へと成長しています。
フラーフェンベルフの特長は、長いリーチを生かした守備範囲の広さと、推進力のあるドリブルです。相手のパスコースを消しつつインターセプトを狙う守備は非常に効果的で、ボールを奪った後には一気に前線へ持ち運ぶ力を発揮。さらに長身ながら足元の技術に優れ、ショートパスでリズムを作りながら、自らゴールに絡む場面も増えています。若手らしい勢いと、プレミア特有の強度に適応した安定感が同居している点が魅力です。
市場価値は2025年9月時点で7,500万ユーロ(約127億5,000万円)。オランダ代表としてもEURO2024に出場し、国際舞台での経験を積みました。迎えた2025/26シーズン序盤もスタメン起用が続いており、中盤の中心として確固たる地位を築きつつあります。22歳という若さを考えれば、今後さらに成長を遂げ、リヴァプールの未来を背負う中盤の主力になることは間違いありません。
3位 ブルーノ・ギマランイス(ニューカッスル・ユナイテッドFC)
8000万€(136億円)
2024/25シーズン、ブルーノ・ギマランイスはニューカッスルの中盤を支えるキープレイヤーとして圧倒的な存在感を発揮しました。プレミアリーグでは32試合に出場し5ゴール7アシストを記録。守備的MFながら攻撃面でも積極的に関与し、鋭い縦パスや前線への推進力でチームの攻撃を活性化しました。ニューカッスルが欧州カップ戦出場権を争う中で、彼の安定したパフォーマンスは欠かせない要素となりました。
ギマランイスの特長は、ボール奪取力と展開力を兼ね備えた万能性にあります。守備では読みの鋭さと的確なタックルで相手の攻撃を断ち切り、攻撃ではリズムを変えるパスやミドルシュートで得点機を演出。さらに運動量が豊富で、試合終盤までハードワークを惜しまない姿勢はチームメイトからの信頼も厚いです。中盤のつなぎ役でありながら、自ら局面を打開する力を持つ点が彼の最大の魅力といえるでしょう。
市場価値は2025年6月時点で8,000万ユーロ(約136億円)。ブラジル代表としても主力に定着し、コパ・アメリカやW杯予選で欠かせない存在となっています。迎えた2025/26シーズン序盤もリーグ戦で安定した活躍を見せ、ニューカッスルの中盤を支え続けています。27歳という脂の乗る時期を迎えたギマランイスは、今後さらに評価を高め、世界屈指のセントラルMFの地位を不動のものにしていくでしょう。
2位 モイセス・カイセド(チェルシーFC)
9000万€(153億円)
2024/25シーズン、カイセドはチェルシーの中盤で守備的MFとして確固たる地位を築きました。プレミアリーグでは38試合に出場し1ゴール2アシストを記録。シーズンを通して安定感のある守備とボール奪取力を発揮し、攻撃への切り替えにも大きく貢献しました。移籍初年度の不安定さを克服し、アルゼンチンのエンソ・フェルナンデスとともにダブルボランチを形成、中盤の守備と展開を両立させる存在へと成長しました。
カイセドの特長は、驚異的な運動量と高いデュエル勝率です。相手のパスコースを遮断し、タイミングの良いタックルでボールを奪取する力はプレミア屈指。加えて、奪った後には素早い展開力を見せ、前線のアタッカー陣を効果的に生かすことができます。フィジカルの強さとスピードを兼ね備えており、守備的MFでありながらピッチ全体をカバーする働きでチームを支えています。
市場価値は2025年9月時点で9,000万ユーロ(約153億円)。エクアドル代表でも中盤の要としてプレーし、国際舞台でも評価を高めています。迎えた2025/26シーズン序盤も既にチェルシーでスタメン出場を続けており、中盤の核として存在感を発揮。23歳という若さを考えれば、今後さらに成長を遂げ、世界最高クラスの守備的MFへと近づいていくことは間違いないでしょう。
1位 ロドリ(マンチェスター・シティFC)
1億1000万€(187億円)
2024/25シーズン、ロドリはキャリアの中でも苦しい一年を過ごしました。シーズン序盤に大きな怪我を負い、長期離脱を余儀なくされたことでリーグ戦での出場は大幅に減少。中盤の大黒柱を失ったシティは試合のコントロール力を落とし、改めてロドリの存在の大きさを痛感するシーズンとなりました。それでも復帰後には短い出場時間の中で高いパフォーマンスを示し、ボール奪取やビルドアップの安定感でチームを支える姿は健在でした。
ロドリの特長は、試合を落ち着かせる冷静な判断とゲーム全体を支配する力にあります。守備では中盤での読みの鋭さと体を張った守備で相手の攻撃を封じ、攻撃面では的確な縦パスや展開力で攻撃のリズムを作り出します。長期離脱を経ても、そのプレースタイルは揺るがず、ピッチに立てばシティの安定感は格段に高まります。
市場価値は2025年9月時点で1億1,000万ユーロ(約187億円)。近年では負傷の影響もあって出場機会が限られましたが、スペイン代表にとっても欠かせない選手であることは変わりません。迎えた2025/26シーズン序盤は慎重にコンディションを整えつつ復帰戦を重ねており、かつての絶対的存在感を取り戻せるかが注目ポイントです。怪我を乗り越え、再び中盤を支配する姿を見せられるかが今季の大きな焦点となります。
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まとめ
2025/2026シーズン開幕直後の守備的ミッドフィルダー市場価値ランキングでは、ロドリ(マンチェスター・シティ/1億1000万ユーロ=約187億円)が首位に立ちました。抜群の戦術理解と安定感あるパフォーマンスで、中盤の底から攻守両面を支配する姿は、まさに現代サッカーにおける理想的なアンカー。シティの黄金期を支える絶対的存在として、その評価は揺るぎないものとなっています。
その後には、モイセス・カイセド(チェルシー/9000万ユーロ=約153億円)が2位にランクイン。高い守備力と運動量で中盤を制圧し、プレミアリーグ屈指のボールハンターとして評価を伸ばしています。3位には、ブルーノ・ギマランイス(ニューカッスル/8000万ユーロ=約136億円)が続き、豊富な運動量と展開力でクラブの躍進をけん引しました。
さらに、オーレリアン・チュアメニ(レアル・マドリード)とライアン・フラーフェンベルフ(リヴァプール)がともに7500万ユーロ(約127億5000万円)で4位に並びました。いずれも若手ながらすでに欧州トップクラブの中核を担っており、今後さらなる成長次第ではロドリの背中に迫る可能性を秘めています。
今回のランキングからは、ロドリが突出した評価を維持する一方で、20代前半のカイセドやチュアメニといった新世代が確実に台頭していることが見て取れます。守備的ミッドフィルダーというポジションは、華やかさこそ少ないものの、チームの土台を支える縁の下の力持ち。今シーズンも彼らの存在が、各クラブの戦術と結果に大きな影響を与えることになるでしょう。

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